行政側の管理不足を指摘
団体の代表ら及び自治体側の考えに対し、男性はどのように考えているのか。
男性によれば、取材に応じた団体の代表を含む3人は嫌がらせをしてきた人ではなく、別の人物によるものだったという。また、団体の代表らについて「(嫌がらせの内容を)多分あまり把握していなかったと思います」と話した。
8月に行われた会議の「我々の活動に協力しないなら協力隊を辞めてもらう」という発言について、先述のとおり3人は「協力隊を辞めてもらうとは言っていない」と否定。しかし、男性は「はっきり言っていて、辞めるか続けるか選べと言われた」と団体側の回答を否定した。「協力隊を辞めてもらう」と言ったと断言している。
また、3人が否定した「君の存在はこの地域の何のためにもなっていない」や「我々が地域の代表だから」という発言についても、男性は「言われました」と否定。会議の最後に「10日に1日でも、私たちと一緒に仕事できませんか」という提案があったことは事実とし、それは拒否したと話している。
YouTube活動が地域活性化に繋がっていないという指摘に対しては、男性は戦略としてYouTubeでは地域名は出さなかったとし、新しく開設したインスタグラムでは名前を出していたという。
地域の支所の担当者が指摘した時系列の違いについては、男性は「そうです」と指摘を認めた。救急搬送される前から地域おこし協力隊を辞めようとしていたという。住民トラブルが絶えなかったこと、子どもの教育環境的にも良くなかったことが、辞める理由だったという。
今回の騒動について、男性は行政側の管理不足に問題があったと振り返る。男性の活動内容が不透明だったとする団体の代表らの指摘は認めつつも、こうした点についても支所側には伝えていたとしている。
これに対し、地域の支所の担当者は、地域活動として男性の活動内容を認めていたものはあるとしつつ、市の見解としては「地域協力活動の2割は出来ていなかった」という認識だと取材に答えている。
男性は取材に「僕みたいなやり方をしたら、田舎暮らしは上手くいかないと思いますね」とも振り返った。「地方公務員というルールで縛られている手前、ルールや規定を押し付けるやり方だとダメだと思います」
「(田舎では)ルールとか事実というのは二の次なので、いかに相手の感情と上手く付き合うかというのが、すごく大事だなと思っています」と話す男性は、新しい移住先では人との付き合い方に気を付けているとした。