G7首脳「平和記念資料館」訪問も内部写真は非公開 「ブラックボックス」外交になった背景は

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具体的な視察内容や被爆者とのやり取りは明らかにせず

   5月19日夕の松野博一官房長官の定例会見では、「具体的にどこを回ったのか」「首脳らは小倉さんとどんな会話を交わしたのか」に関する質問が出た。松野氏は次のように話し、具体的な視察ルートは明らかにしなかった。

「G7首脳に被爆の実相に効果的に触れてもらいたいとの考えのもと、資料館の主な展示テーマに即した形で重要な展示品を見ていただけるよう準備した。例えば、『禎子の鶴』のストーリーを知っていただき、何点かの展示品について岸田総理からも説明を行ったと承知している。被爆者のやり取りを含め、それ以上の詳細は差し控えたいと思うが、今回の視察を通じて核兵器のない世界の実現に向けたG7としてのコミットメントを新たにする機会になったものと考えている」

   広島で被爆し、白血病のため12歳で亡くなった佐々木禎子さんを初めとする、被爆者に関する内容は、通常は本館に展示している。

   16年のオバマ氏はベトナム・ハノイ→広島の順で訪問。ベトナム戦争や原爆投下について謝罪することを懸念する声が噴出し、右派は「謝罪ツアー」だと批判。米政府は「謝罪目的ではない」と火消しに追われた。今回の首脳による資料館訪問も、それぞれの国内世論との微妙なバランスの上に成り立っている。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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