らんまん・万太郎が竹雄に「相棒」宣言 関係変わる?識者が指摘する「ドラマのテーマ」との繋がり

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   俳優の神木隆之介さん(29)が主演するNHK連続テレビ小説「らんまん」で、主人公・槙野万太郎(神木さん)が、お目付け役・井上竹雄(志尊淳さん=28)に「おまんはわしの従者じゃない。相棒じゃき」と伝えるシーンがあり、関係の変化の行方に視聴者の関心が寄せられている。J-CASTニュースは2人の関係性が今後どうなっていくかについて、識者に見解を聞いた。

  • 志尊淳さん(写真:YUTAKA/アフロ)
    志尊淳さん(写真:YUTAKA/アフロ)
  • 志尊淳さん(写真:YUTAKA/アフロ)

「峰屋を出た今、おまんはわしの従者じゃない。相棒じゃき」

   2023年5月8日の放送では、万太郎が竹雄に対し、「峰屋を出た今、おまんはわしの従者じゃない。相棒じゃき」と伝えるシーンがあった。作中では8日の放送から万太郎は植物の研究生活に入るべく故郷の高知から上京しており、実家である造り酒屋「峰屋」の若旦那とお目付け役というこれまでの関係性を一新しようという提案だった。竹雄はその言葉を受け入れ、訪問先の研究室で学者との懇談にも同席した。

   9日の牛鍋を食べるシーンでは、働き口がなく「早いとこ仕事も探さんといきません」と話す竹雄に、万太郎は峰屋からの仕送りがあると返答。竹雄は「仕送りに頼ってどうするがですか?」と反論し、「わしの方が気苦労しちょりますきね」と言って大きな肉を箸で取った。「あっ、肉!」「あっ、おい! うわ! 肉が、うわ!」と驚く万太郎に見せびらかすような仕草もあり、遠慮しない姿も垣間見えた。

   11日の放送のラストでは、盗まれた標本を取り戻すためとはいえ湯水のように金を使う万太郎に対し、態度を改めさせるため「峰屋は若の財布じゃない」というフレーズを何度も復唱させ、万太郎が渋い表情を見せていた。この場面に対しては、

「峰屋は若の財布じゃない!と諭すことができるのは竹雄だけだよー」
「万太郎の甘っちょろいところをしっかり見抜いてる竹雄流石すぎる」
「『峰屋は若の財布じゃない』竹雄との関係がどんどん対等になってきてる でも若、復唱していたけど怪しいね笑」

   といった声がツイッターで視聴者から相次いだ。

   ただ、16日までの放送において、竹雄は万太郎に対して「若」と呼びかけるのをやめておらず、従者としての気分は抜けきっていないとも思える演出が続いている。

   果たして、今後の放送で2人の関係性は完全に対等なものになっていくのか、はたまた、何らかの上下関係は残るのか。編集部は「ネットと朝ドラ」の著書で知られるライターの木俣冬氏に予想を依頼した。

「真に対等になっていくことが重要だと思います」

   11日の「復唱シーン」の前には、万太郎が植物標本を雑草と言われたことに対し、「雑草ゆう草はないき。必ず名がある!」「どの草花にも必ず、そこで生きる理由がある。この世に咲く意味がある......必ず!」といったセリフが飛び出していた。これを踏まえて、木俣氏は万太郎と竹雄の関係性がどうなっていくかについて、

「植物を例えにして、人間は皆、平等ということが大きなテーマになっているように感じるドラマなので、真に対等になっていくことが重要だと思います」

   と、その方向性を予想。あわせて、竹雄については以下のようにも指摘した。

「まだ少し万太郎の世話することに依存している印象もあるので、お世話すること以外に自分がやりたいことを見つけ、自立するところまで描かれたらいいなと思います」

   前述の通り、16日の放送まで竹雄は万太郎を「若」と呼ぶことをやめていないが、木俣氏は「若」という呼び方が残っていることにとらわれる必要はないと指摘する。

「立場ではなく、お互い、遠慮しないで意見を言い合えることが大事なのではないかと思います。昔ながらの主従関係は完全に払拭できないけれど、『若』と言いながら、今回の『峰屋は若の財布じゃない』というように強気でたしなめるという逆転現象があることが、真に対等であると感じさせる上に、面白いのではないでしょうか」

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

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