「たまたまバットを振ったら芯に当たった感じ」
環境政策課の担当者は16日、J-CASTニュースの取材に、燃やせるごみに含まれる「紙類」を減らすべく名称変更したと答える。
市では、ごみ処理費用による財政圧迫を軽減するため、「ごみ減量徳島市民大作戦」と銘打ちごみ減量策を紹介したり、家庭での生ごみ処理に補助金を出したりしてきた。22年7月にはメルカリ社と包括連携協定を結び、リユースの促進活動も進めている。
特に改善のインパクトが大きいのが燃やせるごみだ。市の22年度の燃やせるごみの内訳は、紙類が最多で36.7%だった。「ちゅう芥類(生ごみ)」が31.6%、「合成樹脂類」が13.0%などと続く。お菓子の紙箱や使用後のメモ用紙など紙類の一部は「雑誌・ダンボール・紙パック」の日に収集すれば、リサイクルにつなげられる。これまでも周知してきたが、浸透の低さが課題だった。
福岡県柳川市と京都府亀岡市でも、資源循環のため「燃やすしかないごみ」に改称した事例もあり、斬新な試みを決めた。阿波弁を使って独自色を打ち出したのもこだわりだという。
ツイッターでの広がりは「色々なご意見があり、まさしくそこが狙いでした」と話す。「『なんでこんなことしたのか』『税金も使って職員が考えてこの程度か』と思わせたかった」「炎上商法ではないですが、まずは現状を知ってもらう。日々どれだけ案内しても、関心を持たない方はいらっしゃる」と打ち明ける。施策単体での数値目標は定めておらず、まずは意識向上につなげたい考えだ。
とはいえ「これだけ反響があるとは思わなかった」と驚きを隠さず、「たまたまバットを振ったら芯に当たった感じ」と表現した。SNSの「バズ」に加え、地元紙や全国紙でも報じられ、PR効果は大きかったとみられる。
「分別の仕方を巡って混乱を招くのでは」と懸念もあったが、これまでに市民からの問い合わせはほとんどないという。