韓国メディア「OSEN」(WEB版)は2023年5月16日、国内プロ野球リーグに所属する外国人選手の特集記事を公開し、日本のプロ野球から韓国に渡った外国人選手の中で今季成績を残せずに球団を去った助っ人らに言及した。
ロメロは登板ゼロで退団
日本球界を経由して移籍した外国人選手のうち2選手が今季早くも所属球団から放出された。
昨季まで西武でプレーしたバーチ・スミス投手(ハンファ・イーグルス、33)は4月19日にチームを退団した。スポーツメディア「スポーツ朝鮮」(WEB版)によると、4月1日にソウル市の高尺スカイドームで行われたキウム・ヒーローズとの開幕戦に先発し、3回途中に右肩の痛みを訴え途中降板した。
ソウル市内の病院で精密検査を受け、肩の筋肉にわずかにダメージがあることが判明。投球に影響を及ぼさないと見られていたが、調整の過程で2軍のマウンドに上がることなくチームは放出を決断した。1年総額100万ドル(約1億3000万円)の契約だった。
過去に中日、ロッテでプレーしたエニー・ロメロ投手(SSGランダース、32)は公式戦で1試合も登板せずに退団した。
3月に沖縄で行われたキャンプでの練習試合で左肩の痛みを訴え緊急降板。その後、韓国国内でリハビリをし、4月3日に米国に渡り治療を続けていたが、球団は復帰の見込みが立たないと判断して5月5日に放出した。1年総額100万ドル(約1億3000万円)の契約だった。
オグレディは打率.125、本塁打ゼロ
2人の日本球界経験投手が開幕早々チームを離れたが、野手では元西武でハンファ・イーグルスに所属するブライアン・オグレディ外野手(30)が打撃不振に陥っている。
オグレディは開幕から不振が続き4月23日に2軍落ち。5月11日に1軍に合流し、13日のSSGランダースとの第2戦にスタメン出場して4打数1安打。首脳陣を安堵させたが、14日の第3戦では快音は聞かれず無安打に終わり、打率を.125まで下げた。全10球団の外国人打者の中で唯一本塁打がない。
オグレディは昨季西武で123試合に出場し15本塁打、46打点を記録。一方で打率は.213と低く、規定到達選手の中で最下位だった。ハンファ・イーグルスは日本球界で記録した15本塁打を高く評価して獲得。1年総額90万ドル(約1億1800万円)で契約した。
このように今季は日本球界を経験したスミス、ロメロが早くも退団し、主砲として期待されたオグレディが苦境に立たされている。OSENは記事の中で「日本のプロ野球の外国人選手を信じて起用するのは、もはや過去のものだ」と解説した。