ウソの理由での有休申請がバレたらどうなる?
――労働者が有給取得の際に嘘の理由で申請し、それが発覚した場合、どうなるのでしょうか。
有給取得に特段の理由を要求されない以上、原則として特に問題はありません。もっとも、会社が時季変更権を正しく運用する目的の範囲で取得理由を尋ねた場合に、労働者が殊更虚偽となる説明をしたような場合、労働者側に一定の責任が生じる可能性は否定できません。
――会社側が、従業員に取得理由を聞くことは法律的に問題がありますか。
上記の通り、会社が時季変更権を正しく行使する目的の範囲で労働者に対して有給取得理由を尋ねることは許容されます。そのため、会社が時季変更権を行使する可能性を説明しつつ、その判断に必要な理由を踏まえて取得理由を尋ねること(例えば、同時に複数の有休申請があがってきており、誰を優先させるかを吟味する必要があるなどを説明して理由を尋ねる等)は、特に問題ないと考えます。
――会社に有給休暇の取得を断られた際の対処法はありますか。
会社側に有給取得を認めない理由を書面で説明するよう求め、後日、当該理由の正当性を吟味し、正当なものでない場合は損害賠償請求をする等は理論的にあり得ます。しかし、在籍中の従業員がそこまで敵対的な行動を取りうるか、また、取るべきかは慎重な検討が必要です。現実的には、有給取得を申請するに当たり、法律の建前を踏まえながら会社とよくよく協議するのが宜しいかと存じます。
みんな体調悪すぎて、明日会社に誰もいない気がしてきた pic.twitter.com/YxukSGruhr
— ポケットペア公式 - Craftopia/クラフトピア (@PocketpairJapan) May 11, 2023