「何が起きたのかを明らかにしなければ、再発防止策も立てることができない」
さらに江良氏は、「今回のような場合は、事実を究明し、その上で、どこに問題があったのか、何を反省しているのか、どう対策を講じるのか、自身の処分も含めた責任などの詳細を示す必要がありました」と問題点を指摘。さらに、記者会見ではなく、一問一答をまとめた声明を公開した理由については、次のように分析した。
「一言でいえば、会見を開いても回答できないことが多く、答えられないことへの批判が来ることが分かっていたので、それを避けたかった、の一点でしょうか。『知りませんでした』『被害を訴えられた方に向き合っていく』以外の回答ができず、そうこうしているうちに回答のつじつまが合わなくなり、しどろもどろになることを避けたのではないか。結果、よりダメージの少ない一方的な『動画+文書』を選んだと考えられます」
江良氏は、藤島氏が声明で「知らなかったでは決してすまされない話だと思っておりますが、知りませんでした」としていることについても、「ジャニー氏による性加害は2003年の東京高裁で認定されており、その後も暴露本も出版されている。知らなかった、実権がなかったとの説明では、説明責任も果たせていない。現トップとして、当時、どのような認識だったのか、問題を感じていなかったのかなどを説明すべき」と厳しく指摘した。
第三者による調査委員会を置かないことについても、「何が起きたのかを明らかにしなければ、再発防止策も立てることができない。批判の的となっている事務所の隠ぺい体質も改善する気が感じられません」。プライバシーなどに配慮した上でヒアリングを実施すべきだとして、このまま調査せずに終わりにしようとするなら、「さらなる批判の対象となり得ます」と断じていた。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)