日本は68位「報道の自由度ランキング」どう見るべきか アジア最上位国の意外なメディア環境

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会見の公式レポートをそのまま載せ、会見に出て報酬を受け取る人がいる

   ただ、インフラ面では脆弱(ぜいじゃく)さが目立つ。「経済的背景」の説明では、

「首都ディリ以外では(出版物の)印刷部数は非常に少ない。とりわけ識字率が低く、平均的な購買力に比べて新聞の価格が高く、全国への配達網がないことが原因だ。技術的な問題やインターネットにアクセスできないことが原因で、テレビやオンラインメディアの地方への普及は限られており、ラジオ以外のメディアを利用できない住民もいる。そのため、(首都以外ではラジオが)基本的な役割を担っている」

と説明している。

   記者の訓練にも課題が残る。メディアの概況を説明する欄では

「報道評議会とジャーナリスト協会がトレーニングを行い、国連開発計画(UNDP)の支援を受けた独自のファクトチェック機関を持っている」

とあるものの、「社会文化的背景」では、次のように説明されている。

「記者会見の公式レポートをそのまま載せる編集者がいるほど、ヒエラルキーを重んじる文化がジャーナリズムに浸透している。記者会見に出て主催者から報酬を得ているケースも、まだある」

   RSFの発表では、東ティモールの10位という結果の意義を

「一党独裁体制に関する『権力の報道の自由に対する主な障害だ』という指摘を裏付けるものだ。政治、経済、司法の各権力のバランスが取れたとき、報道の自由は十分に発揮できる」

と説明している。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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