「(協議の)申し入れが来るのはやむなし」「自分自身なかなか迷いがある」
発足した会議の名称は「JR久留里線(久留里・上総亀山間)沿線地域交通検討会議」。千葉県、君津市、JR東日本、有識者、沿線3地区(久留里、松丘、亀山)住民代表らで構成されている。初回会合は、冒頭あいさつ以外は非公開で行われた。
閉会後に記者会見した座長の日本大学理工学部・藤井敬宏特任教授によると、出席した住民代表からは
「1編成に地区住民が2~3人しか乗ってないところを実際に見ている。そういった中では、この(協議の)申し入れが来るのはやむなしだろう」
「50~60年前の久留里線の中で蒸気機関車があって、トンネルを出てきたときの風景が、やはり心象風景として残っている。そういった鉄道を残してほしいという思いもあるが、利用者が減っている中で、地域の中の交通としてどう考えていいかといったところには、自分自身なかなか迷いがある」
といった声が出た。亀山ダムを抱える亀山地区の住民代表からは
「観光需要といったところに着目して、もう少し伸ばせる要素はないだろうか」
という指摘も出たという。ただ、
「地域の声を私達は全て代表しているものではない」
として、住民説明会を求める声も出たため、3地区で説明会を開いてJRが現状を説明し、認識の共有を図ることで合意した。