プロボクシングのWBO世界バンタム級1位ジェイソン・モロニー(オーストラリア、32)が、元世界バンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、29)戦の敗北を糧に世界王座奪取を目指す。米ボクシング専門誌「ザ・リング」(WEB版)が2023年5月9日にモロニーの特集記事を組み近況を報じた。
モロニーは14日に予定されるWBO世界バンタム級王座決定戦に出場し、WBO同級2位ビンセント・アストロラビオ(フィリピン、26)と対戦する。井上の王座返上によって空位になった王座を両者が争う。モロニーは3度目の世界戦でアストロラビオは初となる。
「あの敗北以来私は大きく成長した」
モロニーは18年10月にIBF世界バンタム級王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ、30)に挑戦し判定負けを喫した。20年10月にはWBA・IBF世界バンタム級王者だった井上に挑戦して7回KO負け。21年8月の復帰後は4連勝をマークし世界ランキング1位に上り詰めた。
ザ・リングによると、モロニーは「あの試合は壊滅的な負けだったが、その経験のおかげで今の私はより完璧なファイターになることができた」と井上戦を振り返り、「あの試合から多くのことを学んだし、あの敗北以来私は大きく成長した」と自信を見せた。
対戦相手のアストロラビオは18年12月の黒星を最後に負けておらず現在6連勝中だ。22年2月には世界バンタム級、スーパーバンタム級を制したギレルモ・リゴンドー(キューバ、42)に判定勝ちし、WBCインターナショナルバンタム級王座を獲得。老かいなリゴンドーからダウンを奪って接戦を制した。
モロニーは「アストロラビオは良いファイターでパワーもあるように思うが、あらゆる面で私の方がはるかに優れたファイターだと思う。私が準備してきたことやジムでの練習を考えると、アストロラビオは私と12ラウンドも一緒にいることはできないと思う」と主張し、「負けるという選択肢はない」と強気の姿勢を貫いた。
モロニーはトレーニングを目的に今年1月に来日。元世界2階級制覇の亀田和毅(TMK、31)のジムを訪れ、世界戦に備えて30ラウンド以上のスパーリングを行った。
Show. Closed. ??
— Top Rank Boxing (@trboxing) November 1, 2020
In the closing seconds of Round 7, @naoyainoue_410 sealed a dominant performance like no one else in the Bantamweight division can. Beware. #InoueMoloney pic.twitter.com/CnABtOy8zS