韓国プロ野球リーグのSSGランダースに所属するエニー・ロメロ投手(32)が、公式戦で1試合も登板せずに「放出」されたと複数の韓国メディアが2023年5月5日に報じた。ロメロは3月に沖縄で行われたキャンプでの練習試合で左肩の痛みを訴え緊急降板。その後、韓国国内でリハビリをし、4月3日に米国に渡り治療を続けていた。
1年総額100万ドル契約も...
ドミニカ共和国出身のロメロは大リーグのワシントン・ナショナルズなどでプレーし18年オフに中日に入団。その後、マイナーリーグ、メキシカンリーグを経て21年にロッテに移籍。ロッテでは2年間プレーし、22年は8勝9敗の成績を残すもオフに自由契約となり活動の場を韓国に求めSSGランダースに移籍した。
地元メディア「OSEN」(WEB版)によると、SSGランダースはロメロと総額100万ドル(約1億3000万円)の1年契約を結んでいたという。
SSGランダースはロメロの代替投手として、元大リーガーでキューバ代表のロエニス・エリアス投手(34)を獲得した。
キューバ出身のエリアスは大リーグのシアトル・マリナーズ、ボストン・レッドソックスなどでプレーした経験を持つ左腕で、通算22勝24敗3ホールド14セーブを記録した。今年3月に開催されたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にキューバ代表として出場し、準決勝進出に貢献した。
「ロメロは1試合も投げずに去った」
地元メディア「ハンス経済」(WEB版)は、「SSG、キューバ代表ロエニス・エリアスを迎え入れる...ロメロは1試合も投げずに去った」とのタイトルで記事を公開し、球団とエリアスのコメントを紹介した。
SSGランダースは「エリアスが球威、制球、変化球を駆使する能力など先発投手として備えなければならない力量を備えた完成度の高い左腕投手として評価している」とし、「何より安定した投球術から繰り出される速球の角度が優れ、直球と同じリリースポイントで投げるチェンジアップやカーブの動きが鋭く、様々なレパートリーの投球が可能な投手」と高く評価した。
エリアスは「SSGという名門球団に合流する機会をいただき関係者に感謝します。韓国で野球ができるというのがとても嬉しく、ファンの皆さんに会う日が楽しみです。チームみんなで最善を尽くして優勝ができるように頑張ります」と意気込みを語った。
SSGランダースは今後エリアスのメディカルチェックを行い、異常が見られなければ韓国野球委員会(KBO)に選手登録公示を要請する。