小栗旬「事務所社長&俳優」二足のわらじに勝算あるか 報道で注目、専門家が指摘するメリットとリスク

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   俳優の小栗旬さん(40)が所属事務所「トライストーン・エンタテイメント」の社長に就任予定であることが、2023年4月27日に各メディアで報じられた。初夏にも就任する見通しだという。

   報道ではあわせて、小栗さんが社長就任後も俳優業を続けるとされており、ツイッターでは「表に出る機会はどうしても減ってしまうのかな」といった声が上がるなど注目を集めている。

   J-CASTニュースでは小栗さんが報道通り、社長就任後も俳優業を続けた場合、2つの仕事を両立するメリットについて、メディアエンターテインメントを研究する同志社女子大学の影山貴彦教授に見解を聞いた。

  • 小栗旬さん(2017年撮影)
    小栗旬さん(2017年撮影)
  • 山田優さんのインスタグラム(yu_yamada_)から
    山田優さんのインスタグラム(yu_yamada_)から
  • 小栗旬さん(2017年撮影)
  • 山田優さんのインスタグラム(yu_yamada_)から

「俳優側の感覚を失いたくないという思いがあるのではないでしょうか」

   二足のわらじを履くことのメリットについて、影山氏は以下のように指摘する。

「小栗さんが俳優業と社長業を兼任した場合、演者としての気持ちとそれをマネジメントする側の気持ちの両方を理解できる社長になることが出来ます。その結果、テレビ局や映画会社に自社の芸能人を売り込む際に、より的確にプッシュしていくことができるようになると思います。俳優を引退せずプレーイングマネージャーであり続けようとするのは、俳優側の感覚を失いたくないという思いがあるのではないでしょうか」

しかし、それは同時に役者と経営者のどっちつかずの状況という結果を招くリスクもあると明かす。

「『二兎を追うものは一兎をも得ず』という状況になる可能性は否定できません。ただ、その可能性を抱えてでも兼任を目指すのは、やはり、所属事務所の他の芸能人からはもちろん、俳優仲間からも『演者の側から経営側に行ってしまった』という感覚を抱かれないようにするためではないでしょうか。俳優を続けることで仲間意識を崩さずに済むというメリットを得るためには、どっちつかずになってしまう危険性を恐れないという判断なのではないでしょうか。もちろん、ご本人にはどっちつかずにはならないという勝算はあるかと思います」

「公私の別はこれでもかというレベルでわきまえていかれるかと思います」

   同時に影山氏は俳優業と社長業の兼任の難しさや今後直面するであろう課題も指摘する。

「日本の芸能界を見渡してみると、プレーイングマネージャーの例は数えるぐらいでしょう。その理由はやはり、芸能事務所を経営するということがとてもシビアだからです。お金の流れの管理はもちろん、場合によってはリストラといった所属芸能人に厳しい態度で臨まなければならない場面も出てくるでしょう。個人的にではありますが、小栗さんは非常にクレバーな方とお聞きしておりますので、うまく乗り切るのではないでしょうか。ただ、それを実現させるには優秀な参謀は不可欠だと思います」

   小栗さんが社長に就任することで、妻で俳優の山田優さん(38)に何らかの影響が出るか否かについても聞いた。

「小栗さんが社長になれば山田さんは社長夫人になるわけです。一般的な感覚としては、夫が社長ともなれば妻に箔が付くということがどうしても皆さんの頭に浮かぶでしょうが、小栗さんはそのような雰囲気すら出ないように徹底していくと思います。それはやはり所属芸能人の士気に影響するからです。社長就任によって山田優さんに対して嫌でも発生してしまう余計な効果を排除すべく、公私の別はこれでもかというレベルでわきまえていかれるかと思います」

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

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