「抜けられてよかった」逮捕された元暴露系ユーチューバーの懺悔 栄光から転落までの5年

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逮捕ですべてを失う

   それでも「人の名前を使ってあら探しや晒したりしてお金を稼ぐのはストレスで...過食になったり眠れなくなったりうつのような状態が続いた」。

   よりひと氏のファンが動画に刺激され、取り上げた人物を誹謗中傷することもあり「それも本当に嫌だった」と打ち明ける。

   再生数を失えば実入りがなくなる。過去に路線変更の失敗体験もある。暴露はやめたくてもやめられず、「逃げられなかった」という。

   逮捕は自縄自縛のさなかだった。インフルエンサーのいじめ疑惑を執拗に話題にし、21年10月に名誉棄損などで逮捕、2022年3月に懲役2年6か月、執行猶予4年の有罪判決を受けた。

   このインフルエンサーの所属する事務所からは事前に警告があったが、よりひと氏が弁護士に確認したところ「民事になるから、裁判してもいいなら(追及を)続けてもいいんじゃない。ただ1年くらいかかるし、出費も30万くらい」との旨の助言を受けた。費用対効果を考えて投稿を止めなかった結果、民事ではなく刑事事件として起訴され、有罪が確定した。すべてを失い、裁判の過程で1500万円の借金を背負った。

有罪判決を報告する動画(右側は弁護士、訴訟の代理人弁護士は別の人物)
有罪判決を報告する動画(右側は弁護士、訴訟の代理人弁護士は別の人物)

   有罪判決から1年がたった現在は、TikTokを中心に活動している。ライブ配信のギフト(投げ銭)や動画のコンサルティングで生計を立て、「自分のやりたいことを今はできている」と話す。

   当時を振り返り、「攻撃した人には申し訳ない」と謝罪する。逮捕されていなければ暴露系を続けていたか問うと、「続けていたでしょうけど、ガーシーさんも逮捕されてもう時代じゃないのかな」「(プラットフォームの)規制が今は厳しく、どのみち辞めざるをえなかったでしょうね」との見解だ。

   暴露系インフルエンサーは「いじめていい人を、『この人いじめていいですよ』と言っているだけ。僕もその意識でしたが、いじめと変わらない」と指摘し、「抜けられてよかった。超危ない橋なので」と漏らす。

   こうした存在への風当たりが強まることで、資金源となっている広告主が撤退したり、これまで泣き寝入りしていた被害者の法的措置が増加したりして「今後淘汰されるんじゃないか」と予想している。

   【予告】連載の第三回は、晒された側の視点で暴露系インフルエンサーを論じます。5月6日10時の公開を予定しています。

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