札幌市の円山公園で花見の飲酒が解禁されたことを報じた一部メディアに、神社の境内の映像が使用されたとして、公園に隣接する北海道神宮が、「当宮境内での飲酒は禁止となっております」とツイッターで注意を呼びかけた。
投稿では、「あたかも北海道神宮が円山公園の一部であるかのように」映像が使われていたとしている。
「撮影申請の有無を含め現在確認中」
円山公園は、火気使用を禁じるなどの制限を設けつつも、4年ぶりに花見での飲食や宴会を解禁。一部メディアは実際に花見をする利用者たちの様子を伝えた。
今回話題になったのは、円山公園に隣接する北海道神宮による2023年4月23日のツイッター投稿だ。「(円山公園では)今年の花見は飲酒が解禁という内容で当宮境内の映像が使用されている」と指摘している。
映像の使われ方についても、「あたかも北海道神宮が円山公園の一部であるかのよう」な形だったと問題視。「撮影申請の有無を含め現在確認中」とし、「本年は当宮境内での飲酒は禁止となっております」と注意を呼びかけた。
北海道神宮公式サイトでは、「本年の境内における花見に関しまして、飲酒、露店での酒類の提供、火気の使用に関しましては禁止といたします」と4月6日に発表している。
「きちんと区別して撮影していませんでした」
神社側は具体的なメディアの名前は挙げていないものの、投稿を受けてツイッターでは、北海道テレビ放送、北海道新聞のニュース映像が同様の誤解を招く恐れあるのではないか、との指摘があった。
北海道新聞は25日、取材に対し、「弊社ニュースサイト、YouTubeの北海道新聞チャンネル上に『満開の桜と寒さに乾杯』と題してアップしていた映像の中に、北海道神宮内で撮影した映像も一部使用していました」と事実を認めた。
「北海道神宮は円山公園に隣接しており、カメラマンが両者をきちんと区別して撮影していませんでした。点検するデスクらも視聴者が勘違いする恐れがあることに気付きませんでした」としている。
また「当初の映像については、北海道神宮内で撮影した部分は全て削除した他、円山公園に隣接する北海道神宮境内での飲酒は認められていない旨の字幕を付加しました。北海道神宮にはお詫びした上で、こうした対応につきましてはご理解いただいています」としている。
北海道テレビ放送にも同様の質問をしたが、こちらは期日までに回答はなかった。