報道されないと「世間は全く知らない」
日常的に起こる様々な犯罪や不祥事が報道されることで「不祥事を起こした団体や個人は社会的な制裁を受ける」とするも、前出の文春報道をめぐる判決についてはこう述べている。
「判決だけだと、この場合で言うと訴訟を起こした側がジャニーズ事務所ですから、『ジャニーズ事務所が賠償金を貰う額が減った』というだけなんですね。何の制裁も受けないんです、民事では。報道されないと、この訴訟で文春側が大部分勝ったと言えるにもかかわらず、世間は全く知らない。なぜならば、世間の人たちは『判例時報』なんて読みませんしね。裁判所で裁判を傍聴する人はごくわずか。そうすると、このとんでもない行為を行っていたということを知る人は、関係者などごく僅かな人に限られるわけです」
報道されなかった後の展開として北村弁護士は、本人が「誰も自分を責めないんだな。社会で自分は許されている」などと考えるとして、「一般的なパターンとしては、同じことを続ける」との見解を述べている。