洗剤と柔軟剤、同時入れはなぜNG? 「意外とやりがち」注意喚起に反響...詳しい理由を花王に聞いた

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   花王の洗濯用洗剤「アタック」公式ツイッターが、新生活を始める人らに向け、柔軟剤と洗剤の正しい使用法を紹介し、反響を呼んでいる。

   2つを同時に入れるのは避けるよう伝える内容だが、どういう仕組みなのだろうか。J-CASTニュースが花王の担当者に理由を聞いた。

  • 写真はイメージ
    写真はイメージ
  • 柔軟剤と洗剤に関する「花王 アタック(お洗濯全般)」のツイート
    柔軟剤と洗剤に関する「花王 アタック(お洗濯全般)」のツイート
  • 柔軟剤と洗剤に関する「花王 アタック(お洗濯全般)」のツイート
    柔軟剤と洗剤に関する「花王 アタック(お洗濯全般)」のツイート
  • 写真はイメージ
  • 柔軟剤と洗剤に関する「花王 アタック(お洗濯全般)」のツイート
  • 柔軟剤と洗剤に関する「花王 アタック(お洗濯全般)」のツイート

「数十年やってました」

「洗濯を自分でやるようになったみなさんにご注意いただきたいことが一つあります」

   アタック公式は2023年4月13日のツイートでこう切り出した。続けて「意外にやりがち」だとして、「柔軟剤と洗剤を同じ投入口や同じタイミングで洗濯槽に入れる」ことは避けるべきだと紹介した。同時に入れると、お互いが効果を打ち消しあってしまい、きれいに洗えなくなるという。

   投稿では、使用目的が異なっており、洗剤は衣服などを洗うタイミング、柔軟剤はすすぐタイミングで使うものだと図で解説。それぞれの自動投入口に入れるのが正しい使い方だと写真付きで伝えている。

   この注意喚起に対し、ツイッターでは

「数十年やってました どうりでキレイにならない」
「忙しかったり、ぼーっとしている時にやらかします」
「知らんかった...ちょいちょい間違えてた」

といった反応があがっている。

   J-CASTニュースは25日、ツイートの背景や洗濯の注意点など詳しい話を花王の広報担当者に取材した。

   投稿の背景について聞くと、進学や就職で一人暮らしを始め、自分で洗濯をするようになった人が増える時期だと考え、情報発信を決めたという。

   「洗濯は人から習うという経験がなかなかないことのため、独自のやり方でやっているということが往々にしてあります」とする担当者。紹介したのは失敗の一例だとして、「これからの洗濯のお役に立てていただければ」としている。

なぜ同時投入はNG?仕組みを聞いた

   なぜ柔軟剤と洗剤を同時に投入してはいけないのか。その仕組みについて尋ねると、

「洗剤は主成分の界面活性剤が『汚れを繊維から浮き上がらせて引き離す』ことで、汚れを落とします。一方、柔軟剤は成分の界面活性剤が『繊維の表面に並んでコートする』ことで、摩擦抵抗が減って繊維のスベリがよくなったり、静電気を防止したり、といった効果を発揮します」

と説明。2つを同時に入れることでそれぞれの効果を打ち消し合い、汚れを落とす効果が減るだけでなく、柔軟剤の効果も発揮できなくなるという。

   ちなみに、柔軟剤入りとされている洗剤を使用する場合も、別に柔軟剤を入れる必要はあるのだろうか。その点について聞くと、柔軟剤を使用しなくても柔らかい仕上がりになるが、より効果を出したい場合は、好みに応じて使ってもいいとした。

   柔軟剤入りの洗剤に使われている成分は、柔軟剤のものとは異なるため、効果を打ち消し合うことはないという。

   そのほか、洗濯における注意点を尋ねると、「洗濯物の詰め込みすぎ」は避けたほうがいい、との回答があった。量が多すぎると洗剤や洗濯水が全体に行きわたらない可能性があるため、洗濯槽の7~8分目くらいを目安にするのが良いという。

   より綺麗にしようと洗剤を目安以上入れるのもNGだとした。その分洗浄力が上がり、汚れ落ちが良くなることはなく、むしろかえってすすぎを悪くし、洗剤残りにも繋がるという。

   担当者は

「ちょっとしたことを気を付けるだけでも、もっときれいに洗えるようになったりしますので、記憶の片隅に置いて、これからのお洗濯のお役に立てていただけると嬉しく思います」

と伝えている。

姉妹サイト