「らんまん」2週連続予告なし...朝ドラ受けでも話題 一体なぜ?識者が指摘する3つの可能性と「巧みさ」

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

   2023年4月21日に放送されたNHK連続テレビ小説「らんまん」のラストに次週予告がなかったことが視聴者の注目を集めている。

   前作「舞いあがれ!」や前々作「ちむどんどん」をはじめ、朝ドラでは毎週金曜日の放送ラストに次週予告を流すのが通例。「らんまん」は第1週こそこれまで通りだったが、14日の放送では次週予告がなかった。2週連続で金曜日に次週予告がなかったことに対しては、ドラマの後番組である「あさイチ」の朝ドラ受けで話題になったほか、ツイッターにも「次週の予告なし!」といった反応が上がった。

   次週予告がないのは、朝ドラに限らずドラマにおいて珍しいと言える。J-CASTニュース編集部は、予告がないことに何らかの狙いがあるのかについて、メディアエンターテインメントを研究する同志社女子大学の影山貴彦教授に見解を聞いた。

  • 神木隆之介さん(2017年撮影)
    神木隆之介さん(2017年撮影)
  • 神木隆之介さん(2017年撮影)

「イレギュラーな状況を作り出す」

   影山氏は予告がない場合の理由について、1つ目にドラマの収録が押していて予告に使えるシーンがまだ十分に撮影できておらず、狙いではなく単なる結果としてそのようになることがあると指摘。2つ目に事前情報たる予告編を出さずに視聴者の想像を膨らませてドラマに対する期待値を上げようとしている可能性があると説明した。

   さらに、朝ドラ限定ながら3つ目の可能性として、「らんまん」の第1週と第2週土曜日の総集編には予告があったことに着目すべきだという。

「『らんまん』は朝ドラですから、毎週土曜日に1週間の総集編が放送されます。通常放送の週最後にあたる金曜日のラストに予告をつけず、その一方で毎週土曜日の総集編に予告編をつけることで、通常の放送と同等とまではいかないものの、総集編に対する視聴者の注意を惹こうとしているのだと思います」

   最後に、影山氏は「らんまん」の予告編の打ち方は実に巧みであるとも指摘する。

「現に、予告がなかったことは第2週の14日の時から、『あさイチ』の朝ドラ受けで話題に上った点も含めてネットニュースになっており、一般視聴者の注目を集めていますし、コアな朝ドラファンからは土曜日には予告が流れていたことを確認したとするツイートが出ており、SNSで話題が広がっています。イレギュラーな状況を作り出すことによって、通の人たちはもちろん、ライト層まで包括して話題を広げているというのは見事だと思います」

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

姉妹サイト