立憲民主党の小西洋之参院議員による「サル」「蛮族」発言をめぐる問題は、国民民主党の玉木雄一郎代表と立憲との間で応酬が展開される事態に発展している。
玉木氏はラジオ番組で「そんなことを言っている政党は政権を取れないし取るべきではないと思う」と述べたのに対して、「これは言い過ぎ」「自民党が喜ぶだけ」などと反発した。
「メディアに圧力をかけていることの方が、より問題だと思う」
玉木氏の発言があったのは、4月19日朝放送の「岩瀬恵子のスマートNEWS」(ラジオ日本)。小西氏の発言と立憲の対応を次のように批判した。
「議論すること自体をサルだの蛮族だのと平気で言う幹部がいるというのは、言論に対して、衆議院に対しても非常に侮蔑的な言葉で、そんなことを言っている政党は政権を取れないし取るべきではないと思う。それは、多くの有権者もそう思っていると思う」
さらに、「メディアに圧力をかけていることの方が、より問題だと思う」と指摘。その背景には、野党が持つ「権力」への無自覚があるとみている。
「あんまり言いたくないんですけど、やっぱりある種の甘えがあって、与党が使う権力は悪いけど、野党だって権力なんですよ、政治家。それは何かいいという甘えがあって、自分の元総務省の、まさに役職をチラつかせながら圧力をかけるなんていうのは、まさに自分が糾弾していた行為そのものなんじゃないのかと。そのことに対してメディアに対しても、我々に対しても何の謝罪も弁明もまだない」
司会の岩瀬恵子氏が「やっぱり党の一大事として代表が何かしないと、立憲そのものがどんどんどんどん地盤沈下しちゃうことになる可能性すらありますよね」と質問すると、玉木氏は
「私はこんなことを続けてたら、本当に野党第1党は維新になると思いますよ」
と応じた。いわゆる「野党共闘」の枠組みについて「立憲とは、なかなか難しそうですね」という問いかけには
「難しそうですね。相手の政策次第ですけど...。まだそれだったら維新の方が、憲法も含めて一緒にやってますから政策的には近いですね」
と応じていた。