中国人ボクサー「世界ヘビー級暫定王座」の快挙、日本に影響は? 専門家が語る期待と「育成の難しさ」

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「ヘビー級の課題は日々のトレーニング」

「村田選手が重量級であるミドル級の扉をノックして、ミドル級がよりリアルな階級になった。そして今度は中国の張選手がヘビー級暫定王者になった。日本人も続くことができるのではないか。そのようなリアル感が持てるようになると思います。これまで野球やバスケットボール、バレーボールなどを選んでいた運動神経の良い体格の大きい子供らがボクシングに目を向けてくれればと期待しています」

   金平会長の父・正紀氏(故人)は90年代にロシアからアマチュア出身のヘビー級選手を招へいし、プロの世界王者育成に取り組んだ。しかし、アマチュア時代に世界選手権や五輪などで実績を残した選手たちはプロのリングで活躍することができなかった。当時、マネジャー兼トレーナーとして育成に携わっていた金平会長は日本でヘビー級選手を育てる難しさについて次のように語った。

   「当時はトレーニング環境に問題がありました。練習相手となるようなヘビー級の選手がおらず、スパーリングパートナーがいませんでした。それが十分な結果が出なかった理由のひとつでした」と振り返り、日本の現状に言及した。

   金平会長は「課題は当時と変わらずスパーリングパートナーを含めた日々のトレーニングです。ナチュラルなヘビー級のパートナーがなかなかいない」とし、「他の格闘技を見るとヘビー級の選手がいます。中にはボクシングを習得したいという選手がいるのでうまく交流していくのもひとつの手だと思います。今は昔と違い異種格闘技との垣根が低くなってきているのでやりやすい環境にあります。国内でヘビー級選手の粒が揃ってくれば急速に世界に近付くと思います」と期待を寄せた。

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