ロングセラーのスナック菓子「チップスター」について、内容量が少なくなったことにツイッターで驚く声が相次いでいる。
メーカーのヤマザキビスケット(東京都新宿区)は、すでに3月出荷分から価格などを変えると発表している。ただ円筒型の容器の大きさは変わっておらず、その理由について話を聞いた。
3月出荷分から価格や規格を改定すると、サイトで発表していた
チップスターは、きれいにカールした楕円形のポテトチップスとしてお馴染みだ。誕生は1976年と半世紀近く前になり、公式サイトによると、成型ポテトチップスは日本で初めてだったという。
赤いパッケージで知られ、オリジナルのうすしお味のほか、コンソメ、のりしおも発売されている。
原材料費の上昇などで食品の価格が次々に上がっており、ヤマザキビスケットも2023年1月23日、チップスターなど一部製品について、3月出荷分から価格や規格を改定するとサイトで発表した。
その理由として、主原料のポテトフレークや油脂の価格が高騰しているほか、電気代・ガス代、物流費用も上昇しており、企業経営に深刻で多大な影響を及ぼしていることを挙げた。「製品の品質を維持しながらコストアップを吸収する取組みを継続してまいりましたが、企業努力によるコスト吸収の限界を超えた大変厳しい状況」にあるとして、チップスターS、チップスターLの価格改定などを予告した。
その後、4月上旬ごろから、チップスターについて、「内容量が減ったー」「こんなに少なかったっけ?」などとツイッターで写真が投稿されて注目を集めた。
「原材料費上昇などに早急に対応するため、筒の大きさ変えなかった」
以前のチップスターとの比較写真も、ツイッターなどに投稿されている。それらを見ると、容器のデザインが少し変わったほか、内容量がSサイズは50グラムから45グラムへ、Lサイズは115グラムから105グラムに変わっていた。
ヤマザキビスケットの総務課は4月17日、J-CASTニュースの取材に対し、「3月1日出荷分から内容量を減量いたしました」と認めた。枚数に換算すると、Lサイズが6枚程度、Sサイズが3枚程度減量となっているとした。店舗の状況にもよるが、3月6日以降に市場で販売されているという。
価格がどのように変わったかについては、「オープン価格設定のため、当社では店頭価格を想定することが難しく、回答は控えさせていただきます」と答えた。
また、容器のデザインは変更したものの、その高さなどは変えなかったと説明した。
高さなどを変えなかった理由については、「原材料価格やエネルギーコストの上昇に対して早急に対応するためには、パッケージサイズ変更までの対応に至りませんでした」と述べた。そのうえで、「お客様の声を真摯に受け止め、今後も製品施策の検討を進めてまいります」としている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)