初対面のコミュニケーションで「手足が3本ありません」 僕が身体障害をオープンに伝える理由

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伝えられずにいたら、心配されるだけの人間になってしまう

   なぜこうやって積極的に体について話すようになったかといえば、事故直後の経験も関係していると思います。当時、それ以前と同じように接してくれる人もいた一方、想像以上に多くの人からファーストインプレッションで心配されました。どういう思いでの心配だったかは分からないけど、とにかくその人よりも僕の方が「かわいそうな人」になっていた。

   大きな障害なので当然といえば当然です。だけど、実際のところ僕に何ができて、何ができないかを知ってもらいたいし、それは自分から発信しないと伝わらない。伝えられずにいたら、心配されるだけの人間になってしまう。

   僕自身、多くの人が「できないだろう」と思うようなことでも、実際にできるようになったことは色々あります。自己紹介では、最初は「手足が3本ない」という外見上の話から入るけど、見た目だけでは分かりづらい部分の自分も知ってもらいたいと思って、何でも話すようになったのかもしれません。

   会話の中で「何か配慮が必要なことは?」と言ってもらえることがあります。ありがたいけど、僕がよく言うのは「みんなと同じように接してくれるのが僕にとって一番の配慮」ということです。現に身近な友達からは「特別に何かしないといけない」とはあまり思われていないし、何か配慮が必要になるのは、基本的に僕からお願いする時だと思っています。本当に必要な時は「助けてほしい」と申し出ます。

   それも全部キャッチボールです。「困ったことがある」「助けてほしい」と思っていても、自分から発信しないと分かってもらえない。何に困っているのか、どうすれば気持ち良く助けてもらえるか。相手が受け入れやすいように球を投げることはいつも意識しています。

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