カルテル持ちかけ先とされた会社「疑いをかけられるのは迷惑」
公正取引委員会の官房総務課は4月14日、J-CASTニュースの取材に対し、一般論として、「輸入代理店同士が販売価格を話し合うと価格カルテルになりえます」と答えた。独占禁止法では、不当な取引制限を禁じた第3条や違反行為の類型の1つとしてカルテルを挙げた第2条6号がそれにあたるとした。
今回のことが違法行為に当たるかについては、「調査をしてみないと分かりませんので、お答えできません」としている。
カルテルを持ちかけられたとされたクロノセオリーの担当者は14日、「社外プロデューサーが公表している経緯がすべてです」と取材に答えたうえで、次のように話した。
「スイスなどから時計を輸入すれば高くなってしまいますので、ユーザーが買いやすいように社外プロデューサーが時計のコンセプトをスタートさせています。価格を揃えましょうというのは受けることができず、当然ながら、許されることでもありません」
ボーブルーとは、スイスのジュネーブで3月27日~4月2日に開かれた世界最大の時計の祭典「ウォッチズ&ワンダーズ」で交渉し、時期は未定だがクロノセオリーが取り扱うことが決まった。カルテルを持ちかけたとされた店の運営会社は、たまたま同じブランドと交渉していたといい、同社の交渉担当者とは面識がないという。「先方と直接交渉したこともなく、疑いをかけられるのは迷惑に思っています」と明かした。
この店は4月14日、「店長はお休みしており、今後の出勤も未定です。取材は会社を通して下さい」とスタッフが応じた。店を運営する「ビヨンクール」(大阪市)は同日、店長がDMを送ったかなどの事実関係について、「社内協議中ですので、お答えすることはできません」と取材に話した。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)