東京ドームに詰めかけた阪神ファンの胸中は、いかがだっただろうか。
2023年4月12日の巨人戦(東京ドーム)。今季初先発の阪神・村上頌樹が初回から球威十分の直球、フォークでテンポ良くアウトを重ねていく。4回にノイジーの来日初アーチで先制以降も、村上は腕を振り続けて凡打の山を築く。回を重ねて球場の雰囲気が変化した。
「村上の球が巨人打線に捉えられ始めてきたのは事実」
7回にオコエ瑠偉を左飛、丸佳浩を左飛、梶谷隆幸を一ゴロに仕留めるとどよめきが。この時点で打者21人に対し、1人も走者を出さない完全投球。残り6人に迫った完全試合達成に期待が高まったが、8回1死で村上に打席が回ると、岡田彰布監督は代打・原口文仁を送った。
阪神ファンからはため息と悲鳴が。しかも、この采配が「裏目」に出る。8回から救援登板した石井大智が岡本和真に同点ソロを被弾。村上のプロ初白星も消えた。延長10回に近本光司が決勝打を放って白星をつかんだのが、救いだった。
岡田采配にネット上では、「これは全く納得できない。村上がホームラン打たれたのなら納得できる。これはない。人生に一回あるかどうかのチャンスを消した監督の判断は重い」「勝ちは重要かもしれないが、プロ野球魅せてなんぼの世界。強くても魅せれなければ人気はない。儲からない。球史に名を残すかどうかの時は、勝敗の前に個人の名誉を考えてあげるべきだと個人的に思う」など批判の声が。
阪神を取材するスポーツ紙記者は、こう振り返る。
「村上の球が巨人打線に捉えられ始めてきたのは事実でした。1点のリードしかないことを考えると、判断が非常に難しい。1本ヒットが出た時点で交代という選択肢があったかもしれませんが、狭い東京ドームだと本塁打を浴びるリスクがある。7回まで84球という球数を考えると余力があるように感じられるかもしれませんが、今季初登板で村上にも独特の緊張感があったはず。最後まで見たい気持ちはありましたが...」
村上が期待以上の快投で、先発ローテーション入りを大きくアピールしたことは間違いない。大卒3年目右腕は気持ちを整理して、次回以降の登板につなげたい。(中町顕吾)
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— DAZN Japan (@DAZN_JPN) April 12, 2023
潮目が変わった
そこを1球で打ち砕く それが4番
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岡本和真の今季初ホームランで同点!
?#プロ野球(2023/4/12)
??巨人×阪神
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