元Jr.岡本カウアンさん、会見で「性的被害」訴え テレビ報道あればジャニーズ入り「多分なかった」

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   ジャニーズ事務所創業者として知られるジャニー喜多川氏=2019年に87歳で死去=による性加害疑惑が英BBCのドキュメンタリーで報じられて問題になるなか、元ジャニーズJr.の岡本カウアンさん(26)が2023年4月12日、東京・丸の内の日本外国特派員協会で記者会見を開いた。

   岡本さんは12年から16年にかけてジャニーズJr.として活動。その間、「合計で15回から20回ほどジャニーさんから性的被害を受けた」と話した。この問題は1999年に週刊文春が報じたが、「後追い」は皆無に近い状況が続いてきた。岡本さんもジャニーズ加入までは疑惑について把握しておらず、仮にテレビが大々的に報じていれば、ジャニーズ入りは「多分なかった」と話した。

  • 日本外国特派員協会で記者会見する岡本カウアンさん。ジャニー喜多川氏による性加害疑惑とメディアの関係についても話した
    日本外国特派員協会で記者会見する岡本カウアンさん。ジャニー喜多川氏による性加害疑惑とメディアの関係についても話した
  • 日本外国特派員協会で記者会見する岡本カウアンさん。ジャニー喜多川氏による性加害疑惑とメディアの関係についても話した

ジャニー氏の疑惑は「特にニュースになっておらず、知る余地がない」

   岡本さんは週刊文春のインタビューで性的被害を受けたことを明らかにしているが、一連の問題を報じるメディアは少ないのが現状。冒頭発言で、記者会見を開いた理由を次のように話した。

「日本のメディアは、残念ながらこの問題について極めて報じにくい状況にある。BBCが報じたように、『外国のメディアなら取り上げてくれるのでは』と言われ、この記者会見を受けることになった」

   ジャニー氏をめぐる疑惑が報じられたのが99年で、岡本さんが中学3年生でジャニーズ事務所に入ったのが、10年以上経過した12年だ。この状況で疑惑を知らなかったことを疑問視する声も出たが、岡本さんは

「入ってからネットで調べて知ったという形。特にニュースになっておらず、知る余地がない、という感じだ」

と反論した。

   会見では在京キー局や通信社も多く取材。NHKのディレクターは、

   「テレビメディア、とりわけ公共放送に勤める者の1人として大変重く受け止めている」と断った上で、メディアのあり方について質問した。

「もし当時、大手メディアが報じていたら、ご自身の選択は変わったと思うか。例えばジャニーズに入所すること自体ためらったり、選択は変わったと思うか」

   岡本さんは「その時になってみないと分からない」とした上で、「もしテレビが当時取り上げてたら、大問題になるはず」で、「親も多分行かせない」と指摘。「どっちの角度から見ても、多分なかったのではないかと思う」と話した。

「当時15歳の僕やその他のジュニアに対して性的行為を行ったことは悪いこと」

   ジャニー氏については、複雑な思いを吐露した。

「ジャニーさんには個人的には感謝の気持ちを今も持っている。ジャニーさんのおかげで人生が変わったし、僕のエンターテインメントの世界はジャニーさんが育ててくれたものだと思っているからだ。一方で、ジャニーさんが当時15歳の僕やその他のジュニアに対して性的行為を行ったことは悪いことだと思っている」

   性的被害の現場になったとされるジャニー氏の自宅マンションの映像も公開された。岡本さんが在籍中、同様の被害を受けたのは「はっきりわかるのは3名」とする。実際には「正直、(マンションに出入りした)ほぼ全員」とみており、カミングアウトを呼びかけた。

「やっぱり全員出てきた方がいいなと僕は思っていて、やっぱりとんでもない数だと思うので、それを見れば『皆さんわかるでしょう』というのは結構ある。僕は顔を出して(記者会見に)出てきたが、他のジュニアたちも、BBCに出た子だけじゃなくて、みんなが出てきてしゃべることは、すごく大きなことだと思っている」

   司会者によると、会見を開くにあたって、ジャニーズ事務所に対して関係者の出席や談話の発表を求めたが、応じなかったという。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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