人気作家の「模倣イラスト」を書籍表紙に使用 ダイヤモンド社が謝罪...作者「プロとしての意識欠けていた」

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   出版社のダイヤモンド社は、2023年2月に出版した書籍『不登校-親子のための教科書』(著、今村久美氏)のカバーイラストが、他の作品の模倣だったとして、4月5日に公式サイト上で謝罪した。イラストの作者は、人気イラストレーター・いつかさんの作品を模倣したことを認め、「クリエイターとして非常に未熟であった」としている。

  • 人気作家の模倣イラストを書籍表紙に使用、ダイヤモンド社が謝罪(『不登校—親子のための教科書』Amazon販売ページより)
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作者「非常に力不足であり、未熟であった」

   『不登校-親子のための教科書』は子供の不登校と向き合う親や教師などに向けたガイドブック。イラストレーター・えんぴつ座さんが担当したカバーイラストには、学生服の少年と少女が向かい合う姿が描かれていた。

   初版第一刷のカバーイラストをめぐり、ダイヤモンド社は「他の作品を模倣したものであることが判明しました。 関係の皆様にご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪。二刷以降は、イラストを差し替えたカバーに変更するとした。

   えんぴつ座さんは4月5日にツイッターで、イラストレーター・いつかさんの作品を模倣したものであったと説明し、「いつか様、読者の皆様、書籍に関わられた皆様へ多大なるご迷惑をお掛けしましたこと、心よりお詫び申し上げます」と謝罪した。いつかさんはSNS上で人気のイラストレーターで、学生などの若い男女を優しいタッチで描く作風で知られていた。

   えんぴつ座さんは「今回の装画を制作する際にいつか様の絵を見たことは事実であり、私が制作したものがオリジナリティ、アイデンティティを確立できず、模倣であることを認めます。非常に力不足であり、未熟であったと、深く反省しております」と振り返った。さらに「そのような作品を納品したことは、プロとしての意識が欠けており、クリエイターとして非常に未熟であったと猛省しております」とした。

   二刷以降のカバー装画は新たに描き直したものに差し替えるとし、「これからは、自分の絵柄を確立すべく、もっと絵と真摯に向き合うとともに、プロとしての意識を強く持ち、二度と同じ過ちを犯さないとお約束いたします。この度は私の力不足により、いつか様、読者の皆様、書籍に関わられた皆様を傷つけてしまったこと、深くお詫び申し上げます」と伝えた。

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