「ご本人の雰囲気が好循環を生み出していた」
影山氏は放送が長期に及んだ2つ目の要因として、タモリさんが番組に出演する際の雰囲気が好循環を生んだのではないか、と指摘した。
「タモリさんはテレビ番組の中で常に、まるで普段着のような『自然体のままの出演』を続けていらっしゃいます。テレビ界には他にも自然体で出演しているかのように見える方はいらっしゃいますが、皆さん、やはり、頭の中では『どうやったら番組が面白くなるか』でいっぱいであり、カメラが回っていないところではスタッフへの指示を多分に行っています。しかし、タモリさんはそのようなことを一切言わない方としてテレビ界では知られています」
その結果、スタッフたちが奮起するのだという。
「これにより、スタッフたちはタモリさんに面白いと思ってもらうべく、番組作りの際にはあらゆる努力を惜しまなくなるようになります。その結果として番組が活性化するため、タモリ倶楽部は長期間にわたる放送を実現させたと言えるかと思います。あたかも普段着で出演しているかのようなご本人の雰囲気が好循環を生み出していたわけであり、他の芸能人には真似できない点ではないでしょうか」
こうしたタモリさんの姿勢は、番組制作側への影響だけでなく、視聴者の好感も呼んだのではないか、と影山氏は指摘する。「その楽し気な、あたかも雑談を共有するかような雰囲気が視聴者に好まれていたと言えるでしょう」。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)