新年度が始まり、航空各社でも相次いで入社式が行われた。日本航空(JAL)グループが2023年4月3日に開いた入社式では、37社から1985人の新入社員(22年10月、23年5月以降入社を含む)が羽田空港の格納庫に一堂に会した。グループ全体で集まって春に大規模に入社式を行うのは「コロナ前」の19年以来4年ぶり。ANAグループも4年ぶりにグループ全体で入社式を開いたが、オンラインを併用したハイブリッド形式。「コロナ後」をめぐる対応が過渡期にあることを浮き彫りにしたともいえそうだ。
JALの赤坂祐二社長は式辞で、「この長くつらい時代もようやく終焉を迎え、かつての日常が戻りつつある」などとコロナ禍の出口が見えつつあることに言及して社員の入社を祝った。途中でマイクが切れるトラブルもあったが、そのまま式典は続行された。
「つらい時代もようやく終焉を迎え、かつての日常が戻りつつある」
赤坂氏は祝辞で、コロナ禍について
「この長くつらい時代もようやく終焉を迎え、かつての日常が戻りつつある。航空需要も着実に回復し、本日こうして皆さんを新しい仲間としてお迎えすることができ、本当に嬉しく、大変すがすがしい思いでいっぱいだ」
などと言及。4分ほど経過して原稿の3分の2程度を読み終わった時点で電源の不具合で「ボンッ!」という音とともに音響が切れたが、赤坂氏は地声で祝辞を続行。そのまま式は約7分間にわたって続き、グループ会社の社長がトラメガ(拡声器)で自己紹介をしている途中に音響が復活。ほぼ時間どおりに式典は終了した。
ANAグループは4月1日に入社式を行い、全国34か所を結んだハイブリッド形式で1066人の新入社員が参加。そのうち、羽田空港付近の訓練視察「ANA Blue Base」に設けられたメイン会場からは91人が参加した。グループとして合同で入社式を行うのは19年以来4年ぶりで、ANAホールディングス(HD)の芝田浩二社長は式辞で
「我々ANAグループにとっても本当に厳しい3年間だった。ようやく明るい光が見え始めてきた今日、これからのANAグループの成長を加速する大きな力となる皆さんが今日、加わってくれたことを大変心強く思っている」
と入社を祝った。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)