プロ野球開幕を前に、中日ドラゴンズの中継ぎエースで、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)キューバ代表のジャリエル・ロドリゲス投手(26)がメジャーリーグとの契約を目指し、亡命した可能性が伝えられている。突然の出来事にファンの間では動揺が広がる中、同じ中日でプレーするキューバ代表選手の発言が話題を呼んでいる。
周囲も「すごいこと言うな」と感心
ロドリゲス投手は20年に育成投手として中日に入団し、同シーズン中に支配下登録された。昨季は中継ぎエースとして56試合に登板し、防御率1.15、45ホールドポイントの好成績。最優秀中継ぎ投手賞も獲得し、オフに2年契約を結んだ。
WBCではキューバ代表として先発2試合に登板し、チームの4強進出に貢献した。しかし、複数メディアの報道によると、大会終了後も日本に帰国せず、メジャーリーグとの契約を目指し亡命した可能性が伝えられている。
開幕目前の出来事にファンの間では動揺が広がる中、3月28日に中日の球団公式YouTubeが投稿した動画が話題を呼んでいる。バンテリンドームでの練習風景を記録した動画には、WBCキューバ代表での戦いを終え、チームに合流した抑えのライデル・マルティネス投手(26)とチームメイトが談笑する姿が映っていた。
田島慎二投手が「遅れてきたくせにキューバからのお土産はないのか?」と質問すると、マルティネス投手は通訳を介して「俺、俺が(お土産)」と発言。これには笑いが起こり、周囲も「すごいこと言うな」と感心していた。
マルティネス投手はその後、神妙な面持ちで「みんなと一緒に合流できてうれしいです」と話し、WBC日本代表の優勝を祝福。「自分がWBCで何もできなかったので、中日ドラゴンズで優勝できるように頑張りましょう」と、今季の意気込みを伝えた。
動画が投稿された後、ロドリゲス投手の亡命可能性が報じられると、中日ファンの間でマルティネス投手の発言が注目された。「今となってはめちゃくちゃ意味深」「ライデルは知ってたんかな?」「ジャリエルの件知ってて言ったとしたら切ないな...」などとする意見や、「ライデル合流はなによりのお土産」「帰ってきてくれてありがとう」「他球団ファンだけど沁みるよ」といった声が聞かれた。