ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の興奮冷めぬ中、プロ野球が2023年3月30日に開幕する。他球団に先立ち日本ハムが30日に新球場エスコンフィールドに楽天を迎え開幕戦を行う。31日にはセ・パ合わせて5カードを行い23年シーズンの幕を開ける。
昨シーズンはパ・リーグを制したオリックスが日本シリーズでセ・リーグ覇者ヤクルトと対戦し、4勝2敗で日本一に輝いた。今シーズンはどのようなドラマが待ち受けるか。J-CASTニュース編集部は、楽天でヘッドコーチを務めた橋上秀樹氏(57)に今シーズンのパ・リーグの順位予想をしてもらった。
若くて能力がある投手にとって大きな自信になった
昨シーズンのパ・リーグはオリックスとソフトバンクで激しい優勝争いが繰り広げられ、オリックスが最終戦でリーグ優勝を決めた。あと一歩のところで優勝を逃したソフトバンクが2位に終わり、西武が3位でAクラス入りした。そして楽天が4位、ロッテが5位となり、新庄剛志監督(51)1年目の日本ハムが最下位だった。
橋上氏は今シーズンのパ・リーグについて「今年はオリックスとソフトバンクがオフの補強も含めて抜けていると感じます」との見解を示し、優勝チームをオリックス、2位をソフトバンクと予想した。
「野手をみるとオリックスの若手の紅林(弘太郎)選手や宗(佑磨)選手らの上積みが見込めます。メジャーリーグのレッドソックスに移籍した吉田(正尚)選手が抜けたのは非常に大きいが、若手の上積みとキャッチャーの森(友哉)選手が加入したことで、トータルで考えると攻撃面でプラス要素が大きい。ソフトバンクは補強した選手が額面通りに活躍すればオリックスと互角に戦えると思いますが、総合的にみるとオリックスがソフトバンクを上回ると思います」
オリックスはリーグトップクラスの投手陣を誇り、WBCには山本由伸投手(24)、宮城大弥投手(21)、宇田川優希投手(24)、山﨑颯一郎投手(24)が招集され、侍ジャパンの「世界一」に貢献した。橋上氏は、WBCでの経験が様々な面で大きくプラスに働くと指摘した。
「過去にはWBCに出場してシーズンで調子を落とす選手もいたが、今回のオリックスに関してはプラスに作用すると思います。若くて能力がある投手にとって大きな自信になったでしょう。色々な意味でモチベーションが高くなり、目指すものもがさらに高くなったと思います。ダルビッシュ投手、大谷(翔平)投手とともに戦いメジャーリーグという目標が鮮明になってきたかもしれません。モチベーションはさらに上がっている。燃え尽き症候群のようなことはないと思います」