「ソラミミストは引退しました」 タモリ倶楽部終了...安斎肇さんに聞いた「空耳アワー」の30年

投稿する際には「手ぬぐい希望」と書いてはいけない!

――賞品は手ぬぐい、耳かき、Tシャツ、ジャンパーがありますが、これを判定なさっていたのはタモリさんでした。この判定基準というのは......これはもう、タモリさんがどれだけ面白いと思ったかということでよろしいでしょうか?

安斎:まさにその通りです。ちなみに、投稿したハガキなどに、「手ぬぐい希望」と書かれていることはしばしばありました。これを書いた投稿者の気持ちは、恐らく、作品に対する謙遜の気持ちで書いていたんだと思います。しかし、これは非常にやっかいな点でして、タモリさんや僕がこのようなメッセージに気付いてしまうと、どんなに面白くても、賞品はジャンパーなどにはなることはなく、最も低い判定である手ぬぐいになってしまうんです(笑)。

――投稿者は「余計なこと書かなきゃと良かった」と思っているでしょうね。

安斎:ただ、これはそれなりに致し方ないことなのかもしれません。というのも、空耳作品って、結局は「映像のマジック」なんですよ。つまり、投稿段階では、その作品がどういう作品になるか、それこそ、爆発的な面白さを生み出す作品になるかどうかは投稿者には分からないんです。なので、「こんな作品、送っていいのかな?」という遠慮の思いで「手ぬぐい希望」と書いていた可能性は否定できません。そう考えると、やはり、作品におけるスタッフさんの活躍は実に大きいんですよ。
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