「安田大サーカス」クロちゃん(46)の半生を描くドラマ「クロちゃんずラブ~やっぱり、愛だしん~」の配信が2023年3月22日に動画配信サービス「Paravi」で始まった。本人役で主演するのは俳優の野村周平さん(29)だ。
ドラマに対しては「クロちゃんずラブ放送楽しみですね」といった声がツイッターに上がる一方、「野村さんがクロちゃんの体型的にも顔的にも似てる訳でないのになぜ白羽の矢が?笑」「クロちゃん役自分でやると思ってたのにまさかのイケメン俳優で草」などと、クロちゃんと野村さんの見た目の違いに注目する声も上がっている。J-CASTニュースは識者に意見を求めた。
「似顔絵は若干よく描いたほうが当人は喜ぶのと同じではないでしょうか」
似たような声は2月7日に4月期ドラマ「だが、情熱はある」のメインキャストが発表された際にも上がっていた。同ドラマは「オードリー」の若林正恭さん(44)と「南海キャンディーズ」の山里亮太さん(45)の半生を描くもので、若林さん役は「King & Prince」の高橋海人さん(23)が、山里さん役は「SixTONES」の森本慎太郎さん(25)がそれぞれ務めるが、配役に対して「嬉しいけど顔美化されすぎてませんw」といった声があった。
「ネットと朝ドラ」の著書で知られるドラマに詳しいライターの木俣冬氏は、実在の人物のドラマ化に際して、演者による「美形化」はドラマ化を実現させるためのテクニックではないかと指摘する。
「似顔絵は若干よく描いたほうが当人は喜ぶのと同じではないでしょうか。基本、当人の許可をもらって美談として描くのですから、演者を何割増しにするほうが当人の機嫌もとれて話が進みやすいと思います」
端正な顔立ちの俳優を起用した方が、視聴率や再生回数は上がるのだろうか。木俣氏はこれを否定する。
「元になった話や当人の魅力次第ではないでしょうか。『だが、情熱はある』は、お笑いに対する情熱が物語の核にあるでしょうから見た目は関係ない気がします」
木俣氏は「クロちゃんずラブ」についても、クロちゃんと複数の女性との恋愛話という意外性が面白さの肝であるため、演者が誰であるかは問題にならないと指摘した。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)