「黒字化100%ムリ」それでも地域のために 福島・浪江町「スマホで呼べる車」がもたらす未来

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マイカー層が利用最多

   町民にとって交通手段の柱は、マイカーだろう。だが、スマモビ事業を担当する日産自動車総合研究所・宮下直樹さんは、こう指摘する。

「免許返納したお年寄り、子どものほか、町外から車なしで来る人、それに免許を持っている大人でもお酒を飲んでいたら運転できません」

   22年12月末時点での登録者数は1002人。1日の配車回数は平均40.8回を数える。年齢層でみると、利用最多は40~50代で、これはマイカー層と重なる。また町民利用者は全体の3割程度との話だ。出張ほか町外からの訪問者の割合が高いと言える。

   浪江町のウェブサイトによると、町内で営業中のタクシー会社、運転代行サービスは各1社。タクシーは平日19時、土日は17時で原則終了する。スマモビは、木~土曜は夜21時30分まで運行するので、週末は「飲み会」帰りの働き盛り世代の間で利便性が高まりそうだ。

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