ファッションデザイナーのポール・スミスさんと東京・品川駅から新幹線に乗り合わせ、最終的に「これで我々は友達」と言われるまでに至った、という体験談を伝えるツイートが「奇跡の連続」「夢がある」と話題になっている。詳しい話を聞いた。
「ロンドン来たら事務所においでよ」
話題となっているのは、4コマ漫画「工務店の日報」で知られるイラストレーター・福田雄一さんが2023年3月23日、同作のツイッターアカウント(@KOBA_co_osaka)を通じて投稿した次のような出来事だ。
普段はポルトガル在住で、仕事のため日本に来ていた福田さん。投稿では、品川駅構内で撮影したスミスさんとのツーショット写真を添えて、「隣にポールスミスさんがいてた」と切り出した。
福田さんから本人かと話しかけ、会話の流れで16日に発売したばかりの自著「工務店の日報」(KADOKAWA)を披露。ポールさんには「すごく良いイラストだね」と評され、本を贈呈すると、感謝の言葉を繰り返し伝えられたという。
新幹線の車内に場所が移ったあと、今度はスミスさんから、「Dear Mr Fukuda Thank you for my book Best wishes」と記した手紙を渡された。実際の写真を見ると、サインとうさぎのイラストも確認できる。
福田さんは、「そっと直筆のメッセージをくれた まさか『ポールスミス』に『さん』付で名前を呼ぶ日が来るとは 家宝にします」と振り返る。返事としてスミスさんの似顔絵を渡すと驚かれ、その後の展開はこの通り。
「ポールさんの席に何故か座らせて頂きジャケットから一枚の住所の書かれた紙を渡され ポール『これで我々は友達だからロンドン来たら事務所においでよ』 漫画描いてたらポールスミスさんと友達になった」
最初の投稿は、2万5000件以上のリツイートや19万8000件超の「いいね」を集め、「スゴイ巡り合わせだわ」「めちゃくちゃ奇跡の連続じゃあないですかぁーー」「夢がある...!」といった声が寄せられている。
「私の世代からするとスーパースター」
「工務店の日報」をコンテンツプロデュースするa-ha(神奈川県横浜市)の小山智代表が24日、福田さんの回答としてJ-CASTニュースの取材に明かしたところによると、もともと、デザイナーでもある福田さんにとって「ポール・スミス」というブランドは若いころから憧れの存在で、スミスさんの顔も知っていたという。
23日に品川駅のホームで電車を待っていた時の出来事だった。福田さんは隣に並ぶ人物がスミスさんに似ていると感じつつ、まさか日本にいるとは思わず気軽に声をかけた。
ポールさん本人だったため、「私の世代からするとスーパースターなので、ホントに足が震えました」。英語で会話を交わしていたという。今回の出来事には、「漫画描いてたらポールスミスさんと友達になれるんですね!ロンドンいきたいです」とも述べる。
投稿への反響は、次のように喜びを伝えた。
「去年の2月からインスタとTwitterで4コマ漫画の『工務店の日報』を描き始めて、いくつかの漫画が大きくバズって話題になったりして書籍化できたのですが、今回は桁が違うので、ポールスミスさんのパワーだとびっくりしています。ちょうど書籍が発売したばかりなので、新たに多くの人に知ってもらえて有難いです」