2023年3月22日のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝のアメリカ戦で日本の優勝が決まった直後、大谷翔平選手がラーズ・ヌートバー選手の手を引いて胴上げの輪の中心に誘った。
チームを引っ張った2人の姿に、感動の声が相次いでいる。
同僚トラウトから奪三振で優勝決定
大一番、日本代表が3ー2の僅差で強豪・アメリカ代表を下した。先発の今永昇太投手がトレイ・ターナー選手に先制ホームランを打たれるも、直後に村上宗隆選手がホームランで同点に追いついた。勝ち越し後、岡本和真選手のホームランで2点差と広げたが、8回表にはダルビッシュ有投手が痛い一発を浴びた。
1点差で迎えた9回裏には、指名打者として出場していた大谷選手が投手としてマウンドに立った。2アウトを奪った後、リーグを代表する好打者でエンゼルスの同僚でもあるマイク・トラウト選手をスライダーで打ち取り、優勝を決めた。
トラウト選手のバットが空を切ると、侍ジャパンのメンバーがベンチから一斉に飛び出した。侍ジャパンの仲間たちの手によって胴上げされた大谷選手は、地面に降り立つとすぐさま「たっちゃん、たっちゃん」と声をかけ、傍に立っていたヌートバー選手に手を差し出し、歓喜の輪の中心に促した。
今大会で侍ジャパンの一員に初選出され、ミドルネームの「タツジ」から「たっちゃん」の愛称で親しまれ、チームのムードメーカーとしても活躍したヌートバー選手。メジャーでは馴染みのない胴上げに少々緊張した様子を見せつつ、笑顔で3度、宙に舞った。