あるカフェの洗面台に設けられたごみ箱に、思わぬ先客がいたとの報告がツイッターで話題になっている。
中にニワトリの一種・チャボがすっぽりと収まっていたのだ。状況を説明する張り紙が近くにあり、それによれば、チャボはこの場所が気に入ってしまったそうで、産卵もしているという。
J-CASTニュースは2023年3月20日、話題のチャボがいる「ふれあい動物カフェ fuu」に取材した。
「しばらくこのゴミ箱をチャ茶代に貸すことにしました」
あるツイッターユーザーが19日、「ゴミ捨てようとして2度見した」とチャボの様子を紹介した。洗面台の下にチャボがいたそうで、付近には次のような張り紙があったという。
「下にあるゴミ箱ですが、チャボのチャ茶代がこの場所を気に入ったらしく毎日ゴミの中でたまごをひとつずつ産みます。なのでしばらくこのゴミ箱をチャ茶代に貸すことにしました」
チャ茶代がゴミ箱にいるときにはそっと見守るよう呼びかけている。
この投稿は、6万4000件を超えるリツイート、29万1000件を超える「いいね」が寄せられるなど大きな反響があった。
取材に対し、三重県鈴鹿市のカフェ「ふれあい動物カフェ fuu」は、店には3羽のチャボがいると説明する。チャ茶代は店で唯一のメスで、推定4歳から5歳。卵は有精卵で、オスの「もものすけ」との間にできたとみられる。
「ゴミ箱が気に入る以前は、いろんなところでぽろぽろと産んでいました。回収した卵は人工で孵化させる『孵卵器』で温めていましたが、孵卵器がいっぱいになり始めたころ、急にゴミ箱で産卵するようになりました」
なぜゴミ箱が良かったの?
店は代わりのごみ箱を用意し、チャ茶代の巣となった箱に誤ってごみを捨てないよう張り紙をした。
「人の出入りが多い店なので、人通りが少なく静かな場所であることで落ち着けたのだと思います。柔らかなペーパータオルの上の居心地も良かったのだと思います。 普段は臆病な子で自分から人に寄っていくタイプの子ではありませんが、ゴミ箱の中では落ち着いた様子で、お客様に触らせてくれます」
チャ茶代は連日1つ産卵し7つほどたまると、その場で温めるようになった。店によれば1週間以内に生まれる見込みだという。先に孵卵器で温めていた卵からはヒナが孵り始めている。ヒナはお店で触れ合えるほか、希望があれば販売を検討している。
「SNSで話題になったことでお店の認知が広がってよかったです。チャ茶代や生まれたヒナの様子は店のインスタグラムなどで報告する予定です」