日清食品の「どん兵衛」のパッケージデザインをパロディ化して使ったうえに、既存イラストを盗用した疑いのある商標が出願され、ツイッターで問題視されている。
イラストの作者は「まったく身に覚えがない」と驚きを伝えている。日清食品も関与を否定し、「事実関係を確認のうえ、法的措置を含め、しかるべき対応を検討してまいります」と取材に答えた。
「明らかに自分の絵なんだけど」
問題の商標は2023年3月3日に出願され、13日に公開された。どん兵衛のパッケージに酷似したデザインで、上面が「のん兵衛」とパロディ化されており、下部にはお猪口を手にしたタヌキとつまみのイラストが描かれている。
区分は、「第25類 被服、ガーター、靴下留め、ズボンつり、バンド、ベルト、履物、仮装用衣服、運動用特殊衣服、運動用特殊靴、帽子」だ。
イラスト部分に関してはライターで漫画も手掛けるパリッコさんが14日、「この右下明らかに自分の絵なんだけど、デザインにも商標云々にもまったく身に覚えがなく」などとツイート。「酒たぬき」として展開している自作のイラストが盗用された疑いを訴えている。
16日になって、「ほっておくのも気持ち悪いので『知財総合支援窓口』や『日本弁理士会』への相談などの対応を始めてます。ただ、なんでこんなことに時間をとられてるんだろうというもどかしさが...。これも経験と思うしかないすね」とも報告した。
日清食品ホールディングスの広報は17日、当該の商標出願に関してJ-CASTニュースの取材に下記のように回答した。
「当該商標が出願されていることは承知しておりますが、弊社が関与しているものではございません。事実関係を確認のうえ、法的措置を含め、しかるべき対応を検討してまいります」
出願された商標をめぐっては、フリーマーケットアプリ「メルカリ」で複数ユーザーによって、デザインをプリントしたTシャツが出品されている状況も確認できる。