WBC観客が身を乗り出し...フライ捕ろうとして落球、ファウルに 物議の場面、アウトではない?

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「捕球体勢に入ってなかったので、妨害とはみなされなかった」

   17年大会初戦のキューバ戦で、山田哲人選手が放った打球をレフトスタンドの少年が身を乗り出してキャッチし、当初はホームランとみられたが、その後の審判の協議で二塁打と判定された。

   当時の報道などによると、この少年は、警備員に裏の通路に呼び出され、厳重注意を受けていたという。少年は、ボールを持った写真をツイッターに投稿しており、ネット上でバッシングが過熱して炎上騒ぎにまでなった。

   このときは、今回同様に、日本が勝って、試合を左右するまでにはならなかった。ただ、米メジャーリーグでは、男性ファンがファウルフライの飛球を弾き落とし、シカゴ・カブスがワールドシリーズ進出を逃すきっかけになったとされる「スティーブ・バートマン事件」(03年)が知られている。今回の行為も、WBCの流れを変えかねない可能性はあったようだ。

   日本の公認野球規則では、「6.01(e)」の「観衆の妨害」の項目で、「打球または送球に対して観衆の妨害があったときは、妨害と同時にボールデッドとなり、審判員は、もし妨害がなかったら競技はどのような状態になったかを判断して、ボールデッド後の処置をとる」とある。そして、その説明では、「観衆が飛球を捕らえようとする野手を明らかに妨害した場合には、審判員は打者に対してアウトを宣告する」とされている。

   今回のケースについて、日本のプロ野球関係者は3月17日、J-CASTニュースの取材に次のように解説した。

「WBCでも、この部分については、規則は同じです。野手が捕球体勢に入っていませんでしたので、明らかな妨害とはみなされず、打者はアウトにはなりませんでした。ファウルと判断されたわけです。観客の少年については、どんな対応が取られるのかは分かりません」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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