ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)3大会連続1次ラウンドで敗退した韓国代表をめぐり、韓国スポーツメディア「スポーツ朝鮮」(WEB版)が2023年3月17日に特集記事を組み、大会を振り返りながら国際大会で長らく低迷する自国代表を独自分析した。
韓国は9日に行われたオーストラリアとの初戦を7-8で落とし、続く日本戦では4-13の大敗を喫した。チェコ共和国、中国に勝利したものの2勝2敗の3位に終わった。
KBO「国民の皆さんと野球ファンに心からお詫びを」
WBCでの惨敗を受け韓国野球委員会(KBO)は16日に公式サイトを通じて国民に謝罪。「代表チームが2023WBCで期待に満たない成績と競技力を見せた点について応援してくださった国民の皆さんと野球ファンに心からお詫び申し上げます。KBOと10の球団は、今回のWBC大会の結果に大きな責任を痛感し、いくつかの叱責を謙虚に受け入れます」などのコメントを発表した。
韓国はWBC第1回大会の06年に3位となり、09年は決勝で日本に敗れ準優勝。その後は3大会連続で決勝ラウンド進出を逃している。五輪では00年シドニー五輪で銅メダル、08年北京五輪で金メダルを獲得するも、21年に行われた東京五輪では4位に終わりメダルを逃した。
「スポーツ朝鮮」は、国際大会での競争力を上げるためにはプレーする選手たちの実力が上がらなければならないとし、そのためには国内リーグのレベルを上げなければならないと指摘。さらに現状の国内リーグは、「プロ選手の技量がプロレベルにない」と厳しい論調で強調し、「井の中の蛙」リーグになってしまったと嘆いた。
イ監督「申し訳ないという言葉しかありません」
国内リーグのレベルが一向に上がらない原因のひとつにフリーエージェント(FA)による年俸の高騰を挙げた。各球団はFAで契約を延長した選手に天文学的な年俸を支払うが、結果を伴わないケースが多いと指摘。決まった予算の中でFA選手に高い年俸を支払うため、低年俸の選手たちの年俸がさらに下がり、FA市場が球団の長期発展を遮っていると主張した。
同メディアは、これらの打開策としてFA選手に高額な年俸を支払うのではなく、優れた外国人選手を多く招へいすべきだとした。FA選手よりも安価な年俸でレベルの高い外国人選手を獲得すればリーグ全体の競争力が上がり、球団は投資を抑えて戦力を補強することができると解説した。
国際大会で結果を残さなければ国内リーグの人気が低迷するとし、KBOは今回のWBCの目標をベスト4としていた。現役大リーガーのキム・ハソン内野手(パドレス、27)、トミー・エドマン内野手(カージナルス、27)が代表入りするもチームは1次ラウンドで敗退。イ・ガンチョル監督(56)は14日に帰国した際に「申し訳ないという言葉しかありません」と国民に謝罪した。