徴用工問題「解決策」に抗議集会も 割れる韓国世論、本当にこれで「決着」となるのか

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元徴用工遺族「今、重要なのは『克日』であって『反日』ではない」

   原告側にも動きが出始めている。朝鮮日報は3月15日、遺族のうち3人が解決策に賛成する意向を示したと報じた。韓国政府による解決策発表後、原告側が公然と賛成の意向を表明するのは初めてだという。記事によると、遺族は尹氏が未来志向を掲げたことに共感しているほか、韓国が経済大国になったことを背景に「今、重要なのは(日本に勝つ)『克日』であって『反日』ではない」とも説明。日韓首脳会談では、岸田文雄首相から元徴用工らを「慰撫(いぶ)する温かい一言があればいい」とも述べたという。明示的な謝罪までは求めていないという点で、従来の原告側の姿勢よりもハードルが下がったとも言えそうだ。

   読売新聞が3月15日朝刊に掲載した尹氏のインタビューによると、韓国の政権が変わると約束が覆されたり、韓国の財団が日本側に対して支払いを求めたりする懸念について、次のように回答。世論を抑え込むことに対する自信を見せた。

「関係する国民を説得し、理解を求め、後に求償権の行使にならないようにする方法について検討し、今回、強制徴用の解決策に対する結論を下した。だからおそらく、その部分は心配に及ばないと私は判断している。政府のこのような立場、結論によって弁償がされれば、おそらく、これ以上の議論は収まるのではないか」

   調査会社「リアルメーター」の調べによると、3月第2週(3月6~10日)の政権支持率は38.9%で、前週より4ポイント下落している。「4割割れ」は2月第2週以来4週間ぶりだ。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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