ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンドで敗退した韓国代表が2023年3月14日に帰国した。プールBに属した韓国は初戦のオーストラリア、第2戦の日本に連敗。2勝2敗の3位に終わり3大会連続で1次ラウンド敗退となった。
「韓国はWBCの重みを見落とした」
地元スポーツメディア「スポーツソウル」(WEB版)は14日に今大会を総括する特集記事を組み、1次ラウンドで敗退した原因を独自に分析した。
同メディアは、韓国はWBCの重みを見落としたと指摘。世界的な大会には世界的な指導者と選手がベンチを守らなければならないとし、実力的にもネームバリューでも他国に劣ったと分析した。
プエルトリコは昨季まで大リーグ・カージナルスでプレーしたヤディエル・モリーナ監督(40)が指揮を執り、イタリアはドジャース、マーリンズ、メッツ、パドレス、アスレチックスでプレーした世界的選手のマイク・ピアザ氏(54)が監督としてベンチを守っていると解説した。
記事では今大会ベンチリーダーが不在だったことに言及し、10日に行われた日本戦のワンシーンを振り返った。
「韓国にも偉大な先輩がいるにもかかわらず...」
注目したのは2点ビハインドで迎えた6回の守備の場面だ。無死1、3塁の場面で打席にラーズ・ヌートバー外野手(25)が入った。5番手キム・ユンシク投手(22)の2球目がすっぽ抜けヌートバーの背中を直撃。ヌートバーは怒りを隠さずマウンドのキムを睨みつけた。
同メディアは、韓国ベンチはヌートバーの「挑発」に沈黙したとし、その理由を「ベンチリーダーの不在」と解説した。
記事では、もし世界的なネームバリューのある韓国初の大リーガー、パク・チャンホ氏(49)や大リーグで16年間プレーしたチュ・シンス外野手(40=現国内リーグSSGランダース)がベンチにいたらヌートバーの「挑発」にベンチは黙っていなかっただろうと主張した。
パク氏は今大会、地元テレビの解説者として現地を訪れ、大谷翔平投手(28)を励まし、ダルビッシュ有投手(36)から挨拶を受けた。同メディアは「韓国にも偉大な先輩がいるにもかかわらず代表チームは彼を生かせなかった」と嘆いた。
そして世界の舞台で戦う時は、その規模に合ったベンチリーダーが必要であるとし、ベンチリーダーは選手の力となり頼れる存在だと強調。韓国にはすでにベンチリーダーとなるべく人材はいるので、あとはうまく活用するだけだとした。