2023年3月13日放送のバラエティ番組「月曜から夜ふかし」(日本テレビ系)で紹介された、「マツケンサンバII」の歌い方がSNSで話題になっている。同曲のイントロは、速いテンポで音程が上下するため、歌いづらい。しかし駅名を当てはめるとリズムが取りやすくなるという。
番組に出演した作曲家の宮川彬良さんはツイッターで、さらに詳しい解説を加えている。
「恵比寿 田町 多摩 五反田...」
番組では、視聴者からの「マツケンサンバIIのイントロが何回やっても正しく歌えません」という悩みを取り上げた。「ものすごい速いテンポで音符が上下」するため、リズムと音程をとることが難しいという。
番組の取材に対し、作曲した宮川さんは「確かに歌うのは無理っぽい」と答えながらも、歌詞をつけるといいと指南した。宮川さんはイントロに併せ、「恵比寿 田町 多摩 五反田」と繰り返し歌い、最後に「三鷹」と得意げに締めくくった。
この解説がツイッターで「耳から離れない」「覚えやすい」「文字列だけでどの部分が一瞬でわかる」などと話題になった。
こうした反響を受けて、宮川さんは自身のツイッターでさらに解説を加えた。なぜこれらの駅名を採用したのか次のように説明する。
恵比寿や田町はどちらも下がるイントネーションであるため、イントロの最初のフレーズにぴったり当てはまる。同じように3文字で下がる目黒に差し替えても問題ないという。五反田は、8分音符、4分音符、8分音符とリズミカルな強弱を表現できる。最後に、語尾にかけて上がっていくイントネーションの「三鷹」を当てはめることで、自然にマツケンサンバらしいリズムを口ずさむことができる。
「多摩は特に意図はありません。二音余ったのでとりあえず当てはめました」
「そもそもイントロなので無理に歌わなくても...」
宮川さんは、一連の解説をしたうえで「ま、ただ冷静に考えてみると、そもそもイントロなので無理に歌わなくても良い部分だとは思います。念のため」とツイートした。
宮川さんの解説にツイッターでは「天才!と改めて思いました」「イントネーションやリズムまで考えられてたのか...凄い」などと驚く声が寄せられた。
これをきっかけに宮川さんの経歴にも注目が集まっている。かつては、NHK教育テレビの音楽番組「クインテット」に「アキラ」役として出演していた。さらに父である宮川泰さんは「宇宙戦艦ヤマト」の楽曲を手掛けており、宮川さんは紛失した譜面を「耳コピ」で起こしたという逸話も、メディアを通じて伝えられている。
皆さんお分かりで無いようなので少し補足致します。恵比寿と田町のイントネーションはどちらも⤵︎ですよね。だからイントロの最初のフレーズと同じでぴったり当てはまるのです(ということは目黒でも良いのです)。五反田は♪♩♪なのでシンコペーションのフレーズにピッタリで歌いやすい。 https://t.co/aMhSOSTkgK
— 宮川彬良オフィシャル (@AkiraMiyagawa) March 13, 2023