「手足があれば...」よぎったタラレバ 右手と両足を失った男が、それでも富士山登頂を目指す理由

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「手足があれば」と意識することは「手足がない」と確認することでもあった

   「手足があれば」と意識することは「手足がない」と確認することでもありました。「ないものはない。あるものでどうするか」。いつも考えてきたことだけど、最近は深く考えるシーンが少なかったから、良いきっかけになりました。

   その意味で、富士山は目標としては大きいけど、10年前の事故直後にリハビリを受けた時と考え方は同じです。両足を失った当時、義足を履けば歩けるようになると思っていたけど、実際に履いたら最初は全然歩けなかった。「足がない。以前の自分とは違う」と痛感しました。でも義足の練習を積んで歩けるようになったし、その時の喜びはとても大きかったです。富士山は高い壁だけど、この体だからこそ、登りきったらきっと新しい景色が見えると思います。

   もし登頂できたとして、その先の自分がどうなるかは分かりません。もっとすごい山に登りたくなるかもしれないし、別のチャレンジをしたくなるかもしれない。感じることはたくさんあると思います。仮にダメだったとしても、一歩踏み出して失敗するのと、何もせずに諦めるのとでは違います。再チャレンジもしたくなるかもしれない。いずれにしても、動かないと始まらない。筑波山で感じた悔しさも、タラレバがよぎったことも、すべて経験として繋げて、目標に向かっていきます。

(構成:J-CASTニュース編集部 青木正典)

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