UHA味覚糖(大阪市)は2023年2月24日からグミ商品「さけぬグミ」を全国のセブンイレブンで販売している。同社の定番商品「さけるグミ」をもじったもので、発売後からそのユニークさが話題を呼んでいる。
一方でSNS上では「頑張ればさける」といった報告も聞かれている。担当者の見解は。
3月9日「裏グミの日」に向け開発
「さけるグミ」は2014年に登場。長方形のグミの表面に縦の切り込みが刻まれ、縦長に裂いて食べることができる。「ぷっちょ」や「シゲキックス」などと並ぶ、UHA味覚糖の定番お菓子だ。
そんな「さけるグミ」をもじって登場したのが「さけぬグミ シャインマスカット味」(税込み129円)だ。パッケージには「注意 さけません」との注意書きがあり、グミが裂けない旨のイラストも描かれている。J-CASTニュース編集部が実際に「さけるグミ 巨峰」と「さけぬグミ」の「裂けやすさ」を比べてみると、「さけるグミ」は少しの力でも簡単に裂けたのに対し、「さけぬグミ」では力を入れても裂くことは難しかった。
UHA味覚糖の広報担当者は3月10日、取材に対し「3月9日(裏グミの日)に向け、グミをもっと楽しんでもらいたいという思いで開発いたしました」と話す。
グミメーカーなどで構成される団体「GUMMIT」(グミット)は、UHA味覚糖が定めた9月3日の「グミの日」に、毎年記念イベントなどを実施してきた。そして同団体は、今年から9月3日をひっくり返した3月9日を「裏グミの日」と制定。UHA味覚糖は「裏」だけに、定番商品をひっくり返した「さけぬグミ」を発売した。
「まったく裂けないということはございません」
開発面で苦労したことを聞くと、担当者は「できるだけ見た目を変えず、裂けないということです。口に入れた瞬間の味の感じ方や食感、変わらずおいしく楽しんでいただけるようこだわりました」と話す。
「さけるグミ」と「さけぬグミ」の表面にはいずれもギザギザの縦線が入っており、一見するとその違いが分かりづらい。ただ、断面を見ると「さけるグミ」にはグミが裂けやすいよう凹凸が入っているのに対し、「さけぬグミ」には凹凸がないことがわかる。
担当者は「店頭に並んでから、SNSなどで『おもしろい!』などたくさんのお声をいただきました」と反響への喜びを語る。
一方で、SNS上では「さけぬグミさけたんだが...」「さけぬグミ、頑張ればさける」という報告も聞かれ、実際にさけぬグミを裂く動画も拡散されていた。担当者は「もちっと食感の柔らかいグミですので、まったく裂けないということはございません」と説明している。