マクドナルドで購入したハンバーガーにゴキブリが混入したとの訴えがあった問題で、ユーチューバーの20代男性が2023年3月8日、マクドナルド側から調査報告書を受け取ったとツイッターに写真を投稿した。
それによると、外部検査機関での調査の結果、混入していたのはチャバネゴキブリで、「店舗調理のいずれかの工程で混入した可能性は否定できません」としている。日本マクドナルドの広報部は10日、J-CASTニュースの取材に対し、投稿された調査報告書の内容は事実だと認めた。
外部検査機関「熱の影響を受けている可能性が高い」
この問題では、男性が2月12日、エッグとハンバーグの間ぐらいに、小さな黒っぽい虫が写る写真を投稿し、死んだゴキブリだったとして、店からは謝罪や返金対応を受けたと明かした。
これに対し、日本マクドナルドの広報部は、男性からの申し出について、当時の取材に事実だと認め、同社で調査を始めるとともに、地元の保健所にも届け出たと説明していた。
今回投稿のあった報告書では、店から本社に輸送された虫の死骸を外部検査機関に出したところ、混入していたのは、体長約9ミリの「チャバネゴキブリ」だったとの調査結果を示した。
原因についても調べ、パン生地のマフィンや肉のパティ、スライスチーズを手がけるそれぞれの製造工場を点検したが、問題は見られず、原材料に混入していた可能性は低いとした。
ただ、外部検査機関は、虫の死骸から酵素の反応がなくなっており、そうなるのに十分な熱の影響を受けている可能性が高いとも指摘した。このことから、「店舗調理のいずれかの工程で混入した可能性は否定できません」と明らかにした。その一方で、「明確な混入経路の特定には至りませんでした」とも報告した。
混入を防ぐ対策として、衛生管理の強化、目視確認の徹底などに努めるよう強く指導し、店舗が半年に一度業者に依頼している害虫駆除の回数を見直すとしている。
日本マクドナルド「説明して理解していただけた」
投稿者の男性は、3月8日に日本マクドナルドの本社などから3人が謝罪や検査結果の説明に訪れたと明かした。また、調査の結果、熱を受けた後の死骸が混入した可能性があるとの説明も受けたという。
日本マクドナルドの広報部は10日、取材に対し、投稿された調査報告書の内容や本社などから3人が男性の元を訪れたことは事実だと認め、説明して理解していただけたと述べた。
ただ、男性とどのようなやり取りがあったのかの詳細は、「プライバシーに関わりますので、回答は差し控えさせて下さい」と明かさなかった。また、地元保健所の立ち入り検査や指導があったのかについても、「個別案件になりますので、差し控えさせて下さい」としている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)