吹きガラス職人とその愛犬が織りなす日常を描いた漫画「いとしのムーコ」のモデルとなった犬のムーコが息を引き取った。2023年3月8日、飼い主のコマツソウイチさんがツイッターで発表した。
コマツさんの発表には、漫画を手掛けたみずしな孝之さんもツイッターで反応。ムーコとの別れを惜しんでいる。
「沢山の方に可愛がって頂いて得難い経験や繋がりを頂きました」
「いとしのムーコ」は、大自然の山の中にある一軒のガラス工房を舞台に、吹きガラス職人の「こまつさん」と「いつかこまつさんがイヌになっていっしょにさんぽしたり、しっぽみつけてぐるぐるすること」が夢だという犬「ムーコ」の日常を描いた漫画だ。
実際に秋田でガラス職人として活動するコマツさんと、実在する犬のムーコがモデルで、読み切り作品から全17巻の長寿作品となった。漫画はテレビアニメ化もされている。
コマツさんは8日夜のツイッターで、ムーコとの別れを報告した。息を引き取ったのは3月6日だったという。
「ムーコがゆっくりと眠るように息を引き取りました。老衰でした。16歳と4か月、長く一緒にいてくれて本当に幸せでした。沢山の方に可愛がって頂いて得難い経験や繋がりを頂きました。本当にありがとうございました」
続く投稿では、愛犬との別れについて、「荼毘に付してきましたがそこから涙が上手く出ず胸だけ苦しい、ポッカリと穴が開くってこういうことかって感じたりしてます。少しずつ制作もしてますし、また皆さんにお会いできるように個展に向けて頑張ります」との思いを伝えた。
ムーコ名義で運営され、17万人以上のフォロワーを抱える公式ツイッターでも、ムーコの写真を添え「ちょっといってきます!また!です!」としている。
みずしなさんも8日、ツイッターでムーコへの感謝を伝えた。
「少し前に小松さんから伺っていたのですが、ムーコちゃんが亡くなられました。ムーコのおかげで『いとしのムーコ』というみんなに愛される作品を生むことができ、たくさんの方に知って頂き、作品がなければ出会えない方々とのご縁が繋がりました」
「いとしのムーコがなくてもムーコちゃんはたくさんの方に愛される子であったと思います。おつかれさまムーコ!あっちでポコちゃん(編注:コマツさんのほかの愛犬)やながまさ(コマツさんの愛猫)と仲良くしてね!」