ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が2023年3月8日に台湾で開幕した。韓国スポーツメディア「スポーツ朝鮮」(WEB版)は、10日の日韓戦に向けて特集記事を公開し、韓国に対する日本メディアの「姿勢」に独自の見解を示した。
「日本メディアの神経戦が連日続いている」
韓国は3月6日に京セラドームでオリックスと、7日に阪神と強化試合を行った。オリックス戦は主力を欠く相手に2-4で敗戦。阪神戦は3回に2点を先制されるも中盤から終盤にかけて盛り返し7-4で勝利した。
同メディアが問題視しているのは、試合後の日本メディアの質問の内容だ。
オリックス戦後に日本の記者がイ・ガンチョル監督(56)に「今日のオリックスは主力メンバーではない2軍選手がほとんどだったが、敗北したことについてどう思うか?」と質問したが、これを韓国に対する「挑発」と受け取ったようだ。
阪神戦後には、「韓国には人工芝の球場がないことを知っているが、(東京ドームで)どう対応するのか」「(阪神戦での)大谷翔平のホームランをどう見たか?」「日本戦では大谷を防がなくては勝てない。対策はあるのか?」などの質問が飛んだとし、「日本メディアの神経戦が連日続いている」と伝えた。
同メディアは、日本メディアの姿勢について「日本メディアの挑発は優越感からか?『恐怖』のためではないか」とし、「国際大会における宿命の韓国戦であるがため彼らが燃えることも理解できるが、連日続く反応は過度で恥ずかしいほどだ」と主張した。
「悪夢をプレゼントすることも不可能ではない」
そして優勝候補にまで挙げられる優れた戦力を備えているにもかかわらず、格下である韓国を刺激し続ける理由は一体何だろうかと疑問を投げかけ、その理由を独自に分析した。
記事では、日本にとってWBCでの韓国戦は恥ずかしい記憶が非常に多かったと指摘した。日本は06年大会の1次ラウンドで韓国に黒星を喫し、2次ラウンドでも負けた。09年大会では1次ラウンド2回戦で韓国を14-2で下したものの、同ラウンド1位決定戦で黒星を喫した。2次ラウンド2回戦でも韓国に負けた。
同メディアは、日本のインターネットでは06年、09年大会で韓国が日本に勝利を収めた後、韓国選手がマウンドに韓国国旗を差し込んだ場面をよく見るとし、これはインターネットの中だけではなく、日本球界関係者も日韓戦を前にするとこの記憶が呼び戻されると解説。09年大会で韓国選手がマウンドに韓国国旗を立てている画像を記事に添付した。
そして、「歴代最強の侍ジャパンはイ・ガンチョル監督にとって高い壁であることに違いはないが、過去の2大会で韓国は日本という壁を乗り越えてきた」と強調し、「東京ドームでもう一度、悪夢をプレゼントすることも不可能ではない」と締めくくった。