「共通テストの点数があまりにもひどくて」
受験した5校のうち、初めに公表された津田塾大学の不合格の文字を確認すると、小倉さんはしばし呆然とした表情を浮かべた。ビデオ通話をつないだ講師から「小倉さん、本当大丈夫? 投げやりに見えるんだけど......」と声をかけられると、
「でもどうしようって思ってます。もうちょっと(点数)取りたかったなって......」
と答え、目頭を拭った。気持ちを切り替えてほしいとする講師の言葉に「共通テストの点数があまりにもひどくて」と涙をこぼした。
「私もう嫌なんですよね。もういい歳なのにメンヘラな感じがヤダ。泣いてばっかりでもう無理」と冗談めかしつつも、なかなか気持ちを切り替えられないとした。
次に受けた白百合女子大学の受験後、結果を見て心を乱されたくないとした小倉さんは受験が終わるまで合否の確認をしないとした。しかし、自宅に分厚い封筒が届き合格を確信した小倉さんは、初めての合格に息子たちと飛び跳ねて大喜びした。
「カメラの到着を待って封筒を開けてほしい」とするスタッフの連絡にも気づかず、開けてしまったという。
結果的には、第1志望の早稲田大学教育学部は不合格。白百合女子大学は合格、学習院女子大学は補欠合格、津田塾大学と学習院大学、成蹊大学は不合格だった。