大リーグ・アストロズのルイス・ガルシア投手が、打者を翻弄する「ゆりかご投法」を今季から封印した。
エンゼルスの大谷翔平も「お気に入り」だっただけに、日米の野球ファンから惜しむ声が上がっている。
「フツーの投げ方の人になってしまった」
米の投球分析家ロブ・フリードマン氏は2023年3月1日、ガルシアの昨季、今季の投球モーションの比較動画をツイートした。
ガルシアといえば、赤ちゃんを抱っこするように腕を揺らす「ゆりかご投法」(ロック・ザ・ベイビー)で知られる。しかし、今シーズンからはその動作を省くようになった。ステップ数も減らす。
MLB公式もこの日にニュースで伝えている。新ルール「ピッチクロック」導入に伴い、MLBが昨年末に本人に通達していたという。
ピッチクロックは試合時間短縮のための工夫で、無走者の場合は15秒、走者ありの場合は20秒以内に投球動作を始めないといけないなどのルールを盛り込む。
ガルシアは投球を開始するタイミングが不明確だという。腕を揺らした後に左右にステップを踏むが、これもルールに抵触するという。MLBは「新ルールの影響を最も受けた投手だろう」と指摘している。
ゆりかご投法は日本でもおなじみだった。22年7月には大谷が試合前、ガルシアの前でモノマネを披露して話題となった。
日米の野球ファンからは、「フツーの投げ方の人になってしまった」「あの独特なフォームはもう見られないのか」「これはバカげている」と残念がる声が上がっている。
もっとも、本人は適応したようだ。前述の記事によれば、アストロズのジョシュ・ミラー投手コーチは「何も台無しにならなかったので、順風満帆のはずです」と話している。
Luis Garcia, New Windup vs. Old Windup. pic.twitter.com/JLYD1U6ZyG
— Rob Friedman (@PitchingNinja) February 28, 2023