「子供に食べさせるな」コオロギ粉末給食に苦情殺到 試食2回提供の高校困惑「誤解されている」

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教委「今後どうするかは学校の判断」

   食物科の多田教諭は、「今回も、試食という形で2回目を行いました」と取材に答えたうえで、次のように説明した。

「甲殻類のアレルギーはありますので、体質的に難しければ食べないでほしいと連絡はしていました。小中学校の給食とは違い、調理技術を上げるための集団調理で、生徒と先生が調理実習として給食を作りました。1回目を終えて、生徒も慣れてきており、受け入れられない生徒もいましたが、多くの生徒が受け入れてくれました」

   しかし、1回目に続いて2回目のときも、「子供にどうして食べさせるのか」といったクレームが相次いだという。多田教諭は、「新しい食材への風当たりが厳しく、誤解されている状況です。生徒からのクレームはないですが、報道などで生徒の顔も出ていますので、かわいそうに思っています」と漏らす。

   コオロギパウダーを使った給食について、徳島県教委の学校教育課は2月28日、取材に対し、次のように話した。

「小中学校のような学校給食ではなく、専門科目の集団給食として実施しています。生徒がみな一斉に食べるわけではなく、希望する一部の生徒だけが試食しています。大学や企業が安全に食材を提供し、アレルギーについても生徒に説明したと聞いています。高校には、どんな意見が来ているか聞きましたが、今後どうするかは学校の判断になります。教育委員会として、このような給食を進めたり、指導をしたりするものではないと考えています」

   県教委にも、「安全性は大丈夫なのか」といった批判的な意見がこれまでに20件ほど来ているという。「食べたくない人にも食べさせているのか」との問い合わせに対しては、「そうではありません」と説明したとしている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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