むろと廃校水族館(高知県室戸市)のエイなどを展示する水槽が黒く濁ってしまった。アカイカが墨を吐いてしまったそうで、ツイッターに投稿した謝罪文とともに大きな注目を集めた。
J-CASTニュースは2023年2月28日、飼育員に詳しい状況を取材した。
「大急ぎで水の入れ替えをおこなっています。スミません」
むろと廃校水族館は、2018年に旧椎名小学校を改修しオープンした。校舎内に設置した水槽には、地元の定置網にかかったウミガメや魚がゆったりと泳ぐ。屋外プールでのサメの展示も好評だ。
26日朝、展示中のアカイカが墨をはいたため、水槽の透明度が失われているとツイッターに投稿した。添付された写真によれば、水槽は黒く濁り、どんな魚が展示されているのか見えづらくなっている。壁面に張り付いたエイだけがくっきりと写っていた。
「大急ぎで水の入れ替えをおこなっています。スミません」
取材に対し飼育員は、アカイカはストレスを感じたり天敵に襲われたりしそうな状況で墨を吐くと説明する。水槽を濁したアカイカは、その日の朝に定置網にかかっていたそうだ。
「本来は展示していないのですが、大きなイカだったのと、多くの子供たちが訪れる日曜日だったので、1日限りの展示を予定していました。どうやら1時間目(朝8時半ごろ)に墨を吐いたようです。エイなど他の生き物に驚いてしまったものとみられます」
週末の水族館には400人ほどの客が訪れるという。
墨を吐いたアカイカは「下校した」
この水槽はエイのほかに、翼のような胸びれが特徴的な魚・ホウボウ、大きな目を持つ赤い魚・アカマツカサなどが展示されていた。他の魚への影響については、「視野が狭まるくらいで成分などに問題はありません」としている。水槽の透明度は午前中には回復したそうだ。
水族館のツイートは28日13時半までに、4万3000件を超えるリツイート、32万9000件を超える「いいね」が寄せられている。投稿のダジャレ交じりのお詫びや、エイの様子などが話題になっている。
「和んだ エイが困ってるようにしか見えへん」
「このエイが単純に可愛いな(エイくんはなんで汚れてるのか不思議そうな顔してるねぇ)」
「凄い濃度のスミだったのね!?」
「スミやかな状況報告!さすがです」
飼育員は、「当館はツイッターをメインに情報発信を続けていますが、今回の投稿を機に多くの人々の目に留まり知ってもらえる機会が得られてうれしいです」と話す。
話題のアカイカは既に「下校した」そうで、現在は展示されていないとのことだ。
(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)
お詫び。
— むろと廃校水族館 (@murosui_kochi) February 26, 2023
朝からアカイカさんがスミを吐いてしまいました。
午前中は透明度が…(←足摺海底館か?)
大急ぎで水の入れ替えをおこなっています。
スミません。 pic.twitter.com/c2AALHeDMr